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- 社長のための“儲かる通販”戦略視点
- 第243号 躍進企業の「売り方を変えて稼ぐ10の発想」
国産ジーンズ発祥地として有名な岡山県倉敷市児島に所在する「ベティスミス」( 社長: 大島康弘氏) は、1970年創業のジーンズ製造・販売会社だ。社員数60名のこの中小企業が日経トップリーダー6月号で紹介され、『売り方を変えて稼ぐ10の発想』を披露している。私のコンサル内容と共通する点が多くあったので、ここで紹介しよう。
①顧客の小さな声を見逃さない→通販は消費者が主役
②少人数で実績をつくり周囲を巻き込む→少数精鋭主義
③変わり癖をつける→通販も変化対応ビジネス
④既成概念に固まった販路を避ける→常に新規ルートを国内外問わず模索する
⑤異業種の販売手法を応用する→異業種とのアライアンス
⑥販売形態が似た業種に売り込む→通販は訪販(無店舗系)との親和性が高い
⑦新業態との連携を模索する→カタログ・DM 通販はECとの融合を図る
⑧業界の「できない理由」を疑う→チャレンジ精神を持ち続け、業界初を狙う
⑨失敗しても致命傷にならない手を打つ→小額で必ずテストマーケティングを行う
⑩差異化だけが生き残るすべと心に刻む→オンリーワン商品をつくる
またベティスミスは、直営店やアウトレットショップのほか、日本で唯一のジーンズ資料館として『ジーンズミュージアム』を運営。歴史や製造工程を紹介し、併設の体験工房ではオリジナルジーンズを作ることもでき、「体験型消費」にも力を入れている。市場が萎む中、年商15 億円と躍進しているベティスミス。どれも中小企業が生き残るために必要な要素にほかならない。