世間のデフレ傾向が止まり、やれやれと思ったとたん、インフレらしき値上げの黒い影が忍び寄って、顧問会社においては収益の悪化の兆しが見え始め た。
原材料は今までもやれドル・円、中国の積極的需要などと色々云ってきたが、ここ に来て、仕入業者の強気一点張りの態度は本物に変化してきた。
川上のメーカーの集約がまとまり、一種のカルテル状況、石油の影響で工業ガス、 エタノール高騰、運賃のコストが跳ね上がり、人件費も様変わりに人が集まりづらくなってい る。コストアップ経済環境の変化である。
しからば対策は如何?
原材料仕入原価コストダウン対策、恫喝や、脅迫ではどうしょうもない。仕入先、トップ陣と真にどうすれば価格への跳ね上がりを止められるか? 合理的に話し合い対策を打ち出すことが必要である。
1.荷姿の合理的コストダウン
2.仕入材料、合理的ロット数への変更
3.発注方法、納品方法、電子伝票化、計画化
4.納品時間帯、納品回数の変更
5.ロス管理の再度検討(QC手法による)
6.熱カロリー効率化(エネルギーロス)
たとえば、荷姿の合理化で言うならば、なぜダンボールに入れて納品しているのか? W社やX社やY社ではプラスチックコンテナへ、ダンボール を廃止して肉類をXメーカーからハダカ納品させて、コストダウンさせている。それには2も3も4も連携しての合理化作業である。
「不況でデフレの方が逆に経営はやりやすかったですね」とふと経営者の口からタメ息が漏れた。顧客にそうたやすく価格を転嫁できない時代、価 格上昇の時代にコスト削減は超難題である。次回に対策を述べる。