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戦略・戦術

第2話  「人手不足?人手を省け!」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

「何 でこんなに数値結果が出るのが遅いんだ!」

「人がやめたんです! 次の新人がまだ育っていないんです。能力が欠如しているんです! 何にしろ忙しいんです。 人手不足です!」

35年間この言葉は聞き飽きるぐらい聞いてきた。一方で幹部社員は「人件費を減らさなくては! 固定費の最大は人件費です。」とのたまわってい る。

この数年で年商120億円 経常利益8億円に急成長したX社がある。この2、3年で上場を目指している会社であるが、どうも管理部門がちぐはぐ で上場企業の管理水準に達していない。私がお邪魔して8ヶ月たったが、未だに全社のP/L,B/Sが締め切後23日もかかってやっとでてくる有様であ る。

何もX社だけではない。意外と中小企業で営業日5日~6日でP/L,B/Sが出てこない企業が多い。いたたまれず経理課員、システム課員を集め て状況を聞いてあげる。前述の泣き言が聞こえてくる。

「やかましい! 人は辞める、新人はすぐには育たない。今時の人間の能力は欠如している。人手があり余ってどうする! あほ!」人に頼るからこ うなるのである。

「人の能力に頼るな、システムに頼れ!」

実際調査して驚いた。納品書、請求書作成が納入業者、受入企業と共に以前と全く同じやり方を続けており、何の合理化・効率化・システム化もされ ていないのである。コンピューター化されていないのである。その理由は、小さな零細中小企業が仕入・取引業者にあるからという。調べれば「うそ」である。 手書きの指定伝票なるものを書かせている。

昔はそうであったにしても今時、パソコンのない会社や業者や家庭はないのである。指定伝票なるもの、統一伝票でもなければ共通伝票でもなければ 電子化伝票でもない。

世の中、こんなにパソコンの普及で便利になっている時代、発注、納品、請求支払いは電子事務が可能な時代、ノンライテイング時代であるから、も う書くことはやめよう。

少ない人手で正確性もスピードも可能な時代にまだ20~30年遅れているやり方を一部でやっている。

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