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不動産

第30回 商品企画時点の設計者との打ち合わせで配慮すべき事

売れる住宅を創る 100の視点

第30回 商品企画時点には設計者との打ち合わせに技術職だけでなく販売責任者や管理会社の責任者も同席させて販売側や管理側の意見にも配慮する事。

今回はフェーズ4「 設計事務所、建設会社、売主 」の最後の第七項目『 商品企画時点には設計者との打ち合わせに技術職だけでなく販売責任者や管理会社の責任者も同席させて販売側や管理側の意見にも配慮する事。 』のお話を致します。

前回の第29回はフェーズ4の「 設計事務所、建設会社、売主 」の第六の項目で『売主は設計者の良い面を引き出し、過去のマンネリ化した設計を押し付けない事。 』でした。

今回はフェーズ4「 設計事務所、建設会社、売主 」の最後の項目の第30回ですので第24回、第25回、第26回、第27回、28回、29回の各々の内容のまとめとして、設計事務所やゼネコン設計部等との上手な付き合い方法を御説明を致します。

私は現在、主に中堅ディベロッパーで新規分譲マンションの商品企画、基本計画や実施設計の監修を行なっております。今回は特に、その経験から具体的に『 商品企画時点には設計者との打ち合わせに技術職だけでなく販売責任者や管理会社の責任者も同席させて販売側や管理側の意見にも配慮する事。 』に関してのお話を致します。

ディベロッパーで新規分譲マンションの商品企画会議に出席を致しますと、ほとんどのディベロッパーは設計事務所或いはゼネコン設計部の設計担当者と自社の技術屋の方しか出席していません。販売責任者や販売担当者、それに管理会社の管理責任者等の方々が出席していないのです。

中堅ディベロッパーの中でもX社は特にそれが顕著で、理由を御聞きいたしますと「 現在、販売中のマンションの販売が大変で、商品企画会議に出席可能な販売部の人員が居ないのです。 」と回答してきます。そこで、実際に私が仕事を戴いている中堅ディベロッパーX社の「 販売事務所 」に行きますと販売担当者の方が2~3名と販売会社の社員が3~4名おりました。

 販売担当者の方は販売会社の方にほとんど任せて、手持ち無沙汰の様でした。その事を私に仕事を依頼して戴いている中堅ディベロッパーX社の役員の方に報告致しまして「 今後は商品企画会議に販売部門の方を最低1名出席させて、現場の生の意見を聞きたいので是非とも御願い致します。 」と申し上げました。更に「 管理会社の管理責任者も商品企画会議に出席をさせて下さい。 」と御願い致しました。

 中堅ディベロッパーX社の役員の方は直ぐに社長に私の申し出を伝えてくれました。後日の新規分譲マンションの商品企画会議には、私、設計事務所の設計責任者、X社の技術屋、販売責任者、販売担当者と管理会社の管理責任者が出席しました。

 その、商品企画会議でまず、私が販売責任者に「 今回の新規物件の用地取得時の概算予算書では想定販売坪単価は幾らですか?そして住戸の想定専有面積は何平米で想定グロス価格( 住戸価格 )はお幾ら位ですか?ターゲット( 想定顧客 )の層は具体的にどの辺の人ですか? 」と質問致しました。販売担当者の回答は「 想定販売坪単価は約○百○十万円、想定専有面積は約○○平米・○○坪ですので想定グロス価格は約○千○百万円になっています。 ターゲットの分析・想定はこれからです。 」でした。次に私は設計事務所の方に「 今、販売担当者が御回答された数字で、今回の立地の地域でどの様な顧客( 年収、家族構成やライフスタイル )を想定し、今迄に無い売れるコンセプトを立案し、設計致しますか? 」と質問致しました。設計者の回答は「 用地取得前に画きました" ボリュームチェック図 "を元に設計を進めていきます。」との回答でした。私の悪い予感通りの回答でした。

 私の経験では商品企画会議の時点である程度、市場調査を元に" ターゲット層 "の設定ができておりませんと、売れる良いマンションの計画はできません。

 私は更に「 想定総工事費の坪単価を知っておりますか? 」と設計者に問い質しました。

設計者の回答は「 想定工事費坪単価は○○万円で総工事費は約○億円だそうです。」と工事費だけは押さえて計画している様で若干安心致しました。

 次に私は管理会社の方に「 この規模のマンションで最低必要な共用施設は何ですか? 」

と質問致しました。管理会社の方の回答は「 この規模でしたら集会室が有れば十分です。 」

 これらの回答をまとめ" ターゲット層 "の予想を出席者全員でブレーンストーミングして確定し、その層の現在のライフスタイルの半歩上を行くライフスタイル提案型のコンセプトも創りました。そのコンセプトに基づき住戸プランのスケッチを私はその場で書きました。前回申し上げた様にその物件の売れ行きはとても良かったのです。

 この様に商品企画会議にはディベロッパーの販売部門、技術部門の方々と設計事務所、管理会社の方々を交えて是非、行なう事をお奨め致します。その後の設計打ち合わせにもこれらの方々が出席し、意見を具申して戴きますと、クレームの出ない今までに無い一味違ったテイストのマンションが出来、成功できるのです。「 製・販・管理 」が一体となってマンションを創れば売れ行きは良いのです。是非お試し下さい。

 次回はフェーズ5「 顧客に選ばれる会社に 」の最初の第一項目『 不動産業界で良い評価をされる事 』の大切さを私の経験に基づいて具体的に御説明致します。

期待して戴ければ幸いです。                                            以上。

  
碓井民朗

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