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不動産

第35回 「 ブランド沿線 」の「 ブランド駅 」に特化する方がリスクは少ない

売れる住宅を創る 100の視点

今回はフェーズ6「 土地の仕入れ 」の大切なポイント七項目の第二項目『 「 ブランド沿線 」の「 ブランド駅 」に特化する方がリスクは少ない。 』のお話を致します。

前回はフェーズ6「土地の仕入れ 」の最初の第一項目『 最近は最寄駅からの距離が重要視されて「 モノ 」が良くても売れていない。 』の大切さを私の経験に基づいて具体的に御説明致しました。現状は分譲マンションや建売戸建が売れる為にはまず、立地の利便性が悪ければ良いもの創りをしても売れていないので、まずは通勤・通学に配慮し、最寄駅からの距離を重要視してくださいと御説明致しました。
 
今回はフェーズ6「 土地の仕入れ 」の第二項目です。中堅デベロッパーにとっては用地の仕入れを一つ誤れば会社の存続が危ぶまれます。ですから、今回のタイトルは『 「 ブランド沿線 」の「 ブランド駅 」に特化する方がリスクは少ない。 』にしました。今回も私の経験に基づいた経験則ですので、これから用地仕入れをする場合の参考にして下さい。
 
前回も申し上げ上げましたが、私は2002年に「 碓井建築オフィス 」を設立し、その後現在までに十数社の準大手デベロッパーや中堅デベロッパーより、分譲マンションや建売戸建団地の「 商品企画 」参画や、コンサルティングの依頼がありました。そして「 商品企画 」時点で良い商品、売れる商品を比較的安いコストで建設会社に請け負わせる事を先頭に立って行いました。特に「 商品企画 」時点では計画物件の沿線顧客の分析を密に行いました。
 
結果は私の予想通り「 ブランド沿線 」「 ブランド駅 」徒歩圏( 徒歩8分以内 )の物件は好調ですが、これに該当していない場所はかなりの苦戦を強いられています。
 
現在、顧客の「 2極分化 」が進み沿線に依って、売れ行きの2分化か顕著に現れてきた証拠だと感じております。
 
「 ブランド沿線 」「 ブランド駅 」の顧客は、中流層の上の人々が多く、ものを見る目を持ち良い物件であれば直ぐに購入する経済力をも持っているのです。ですから、その様な層を対象にした分譲マンションや建売戸建の事業展開をした方がリスクが極端に少ないのです。
 
では「 JR山手線 」の外側での「 ブランド沿線 」は何かを御説明致します。不動産関係の方は「 東急東横線 」で「 東急東横線 」より時計廻りに「 ブランド沿線 」のブランド力は落ちていくと言っています。確かに2~3年前まではその通りでした。
 
しかし私は現在「 JR山手線 」の外側での「 ブランド沿線 」は「 東急田園都市線 」が一番だと感じています。現に超大手デベは最近集中的にこの沿線の用地買収に力を入れています。
 
「 東急田園都市線 」を中心に時計廻り、逆時計廻りに「 ブランド沿線 」のブランド力は落ちてポテンシャルが低くなっています。現在は「 東急東横線 」より「 東急田園都市線 」の方がポテンシャルは高いのです。
 
「 東急田園都市線 」の「 ブランド駅 」徒歩8分以内の物件は、割高でも全て竣工完売しております。ちなみに「 東急田園都市線 」の「 ブランド駅 」でも徒歩8分超の物件では結構苦戦していますが、竣工3ヶ月位で完売しています。但し「 バス利用物件 」は惨敗です。
 
「 バス利用物件 」は前回も申し上げました様に沿線に関係なく、マンション事業を行いますと、超大手デベでも惨敗しております。
 
何度も申し上げますが、中堅デベにとっては用地仕入れの時に、その土地の沿線を間違えば会社が存続しない恐れが多分に有りますので「 ブランド沿線 」「 ブランド駅 」徒歩圏( 徒歩8分以内 )の土地を若干割高でも購入し、商品化してリスク回避して下さい。
 
現実に、中堅デベがこの処、用地仕入れの失敗でかなりのリスクを背負って「 ドボン 」寸前だと聞いております。
 
尚、今回のコラムではあえて「 東急東横線 」と「 東急田園都市線 」以外の「 沿線名 」を書きませんでした事を御容赦下さい。実際の「 沿線名 」を書きますと、多くのデベに迷惑をおかけすると思いましたので、今回は2沿線のみ実名で書かせて戴きました。
 
デベの用地仕入れ担当の方に再度申し上げます。『 「 ブランド沿線 」の「 ブランド駅 」に特化する方がリスクは少ない。 』を肝に銘じてください。
 
次回、第36回はフェーズ6「 土地の仕入れ 」の大切なポイント七項目の第三項目『斜面地は「開発行為」等が必要なので地価が安くても仕入れない事。 』をお話いたします。
 
斜面地のマンションは最近結構多いのですが、問題を起こしていますので期待して戴ければ幸いです。
 
以上   
 
碓井民朗

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