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第31回(新しく生まれ変わらせる)「和菓子 松屋」

「社長の繁盛トレンド通信」

◆ 和菓子 松屋◆


新しく生まれ変わらせる

 
 


 

和菓子松屋の店構え

 

看板の文字は、明治の書家、岩谷一六が書いたもの。一度焼失したが、戦後、復刻した。

     
 

和菓子松屋の店内風景

 
西井氏の名刺ドラ焼
 

 

  創業270年。和菓子の製造・販売をしている老舗、秋葉原の和菓子屋『松屋』が、ここ数年、人気を集めている。
人気の秘密は、オリジナルでつくってくれる パッケージ。
ドラ焼を入れる13センチ四方の袋に、好きな柄を印刷してくれる。
ドラ焼の変わりに、ラスクやカステラまんじゅうやモナカを入れることも可能だ。
加工代は一枚20円。一枚からでも注文できる。



たとえば、あるバーでは、客に配る品を、店名入りのライターから店名を印刷したラスクに切り替えた。
名刺を破られて困っていたある飛び込みセールスの営業マンは、
自分の名前を刷ったドラ焼を配ったことで大量受注を獲得するきっかけをつかんだという。
法事で故人の顔や家紋を印刷したドラ焼を配るといった人も いるそうだ。



このようなユニークなサービスは、ついにアキバ系の人たちにも知られるようになった。
自分の描いた絵をパッケージにできれば、ちょっとうれしい。
同店の噂は、ネットによってあっという間に全国に広がった。



このアイデアは、実は、社長の西井伸樹さん自らが10年以上前から実践していた。
当時使っていたのはプリントゴッコ。
ドラ焼きの袋に自分の名前を印刷して名刺代わりに渡していた。
自分のために考案したわけだ。



それをビジネスにしたきっかけはバブル崩壊。
法人需要の売上が落ち込んだので、オリジナルパッケージを武器に、個人客や新規顧客の開拓をしようと考えたという。
プリンターが発達し、きれいに印刷できるようになったことも大きい。
ドラ焼き名刺を配るときに、一言「オリジナルパッケージのサービスもありますよ」と言い添えたことで、
じわじわと客は増えていった。



そして、ネットで噂が広がるとともに、一挙に人気に火がついた。
現在は、1日7~800枚制作している。
それだけ作っても制作は追いつかず、だいたい2週間待ちだという。
売上については、年間400万円くらい増えたそうだ。

伝統商品を扱っている小売店やメーカーにとって最大のリスクは、商品やイメージが時代に合わなくなること。
同社は、パッケージに目をつけたことで、古典的な 和菓子を見事に新しい商品につくり変えてしまった。
伝統商品に限らず、以外な組み合わせによって、新しく生まれ変わる商品は沢山ありそうだ。
同店の活況を 見ると、そう思う。
(カデナクリエイト/竹内三保子)


◆社長の繁盛トレンドデータ◆

『和菓子 松屋』

千代田区神田松永町一番地

TEL 03-3251-1234

最寄駅 秋葉原より徒歩3分

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