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第50回(今あるサービスに楽しさを加える「オート湯」)
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指定位置に車が入れば、桶でOK
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番台スタイルの受付
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風呂屋を模した入口
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扇風機も置いてある
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脱衣場も完備
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壁にはお約束の富士山
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子供達に人気の3色ワックス
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ヒラヒラの布状の繊維が、車をやさしく綺麗に洗う |
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飲食店、ショッピングセンター、ホテルをはじめ、アトラクションに力を入れる業態は増加の一途をたどっている。
そして、ついにアトラクション機能を備えた洗車場まで登場した。
今年6月に誕生したカー用品販売のオートウェーブ美女木店の「オート湯」だ。
「ババンババンバンバン いい湯だな~♪」。
「オート湯」に近づくと、『いい湯だな』が大音量で聞こえてくる。
洗車場の入り口は、なんと番台スタイル。
車が到着すると、受付担当者は、桶を抱えて車をベルトコンベアーに誘導。
指定位置に車が入ると、すかさず桶をひっくり返す。
底には『OK』と洒落が書いてある。
受付担当者は、今は寒いのでコートを着ているが、夏にはハッピ姿で応対してくれる。
番台のすぐ横には脱衣 所、壁面には富士山が描かれている。
出口付近には体重計や扇風機なども置かれている。洗車の価格は600円(会員400円)だ。
同社が、こんなユニークな洗車場をつくったきっかけは、
手洗いと遜色がない高性能の洗車機を導入したことだ。
洗浄には、従来のような回転ブラシではなく、
食器洗いのスポンジのようなふわふわの布が暖簾のように上からぶらさがって、
それがヒラヒラと車をなぜていく。
洗剤も泥を落とす洗剤、その他の汚れを落とす洗剤と使い分け、最後は、超純粋で洗い流す。
さらに、40メートルに及ぶベルトコンベアー方式だから、従来の洗車機の約3倍、1時間に約60台を洗える。
ただし価格は、これまでの洗車機の約3倍。
かなりの投資をして新しい洗車機を導入したから、PR効果を狙ってユニークな洗車場にしたわけだ。
プレスリリースを打つと、テレビや雑誌など20以上の媒体が取り上げた。
「ところが、ゲリラ雨の連続。苦しいスタートでした」(カービューティ事業部長福田嘉武さん)
それから約半年、客はじわじわと増えてきた。
現在は、アトラクションを目当てにやってくるファミリー層、
洗車機では考えられなかった車を大切にする高級車 のオーナー、そして機械洗車ユーザーと、
アトラクションと機械の性能をバネに三つの層を取り込むことに成功している。
同社では、「オート湯」を機に、アトラクション洗車事業部もつくられた。
今後も楽しい洗車場をどんどんつくっていくという。
洗車の概念は、今後、ガラリと変わるかもしれない。また、洗車場のFC展開も検討中だ。
楽しさが必要な分野は、今後、ますます増えていくだろう。
オート湯をみると、それが確信できる。
(カデナクリエイト/竹内三保子)
◆社長の繁盛トレンドデータ◆
『株式会社オートウェーブ』
オートウェーブ 美女木店
住所:埼玉県戸田市美女木1323-6
東京外環自動車道下の国道298号線を川口市方面へ向かい、「北戸田駅入口交差点」のすぐそば
TEL:048-424-1111
http://www.auto-wave.co.jp/
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