ロシア太平洋艦隊長官のマカロフの戦死とそれに対する日本側の
この時点までの戦費調達のための公債の発行は見通しが暗かった。
高橋是清が政府から受けた命令は、1000万ポンド(1億円)
しかし、戦費が苦しくなった政府からは3日後に、「
香港上海銀行は、「200万ポンドなら起債を引き受ける」
日本政府が決断しているのだから、
入口で安易に妥協しては、
マカロフ戦死が英紙「タイムズ」に報じられた14日から16日に
戦時の国際金融は非情なものである。戦勝国に乗れば、
「潮は満ちつつあるではないか」
“マカロフ事件”で、
4月24日、
「1000万ポンドの保証(担保)付き公債を期限7年ないし10
わずか10日で強気になった高橋の“心づもり”
(書き手)宇惠一郎 ueichi@nifty.com
※ 参考文献
『高橋是清自伝(上、下)』 高橋是清著 上塚司編 中公文庫
『日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち』
『日露戦争史』横手慎二著 中公新書