menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

後継者

第3回 子供を連れ歩く

欧米資産家に学ぶ二世教育

最も効率のよい二世教育はと問われれば、それは

「幼少時より自分の考え方、生き方を伝え、仕事の話、将来ビジョンをじっくり聞かせ、可能な限り子どもに現場を見せて歩く」

ことではないかと思う。


こうした刷り込みをしておけば、自社入社時には文字通り「企業文化の体現者」に成長しているであろうし、
事業継承しない場合でも子どもにとってはまたとない金銭、企業教育となり、どんな職業についても大きな力となろう。


1796年創業のロンバー・オディエ・ダリエ・ヘンチ銀行(スイスのプライベートバンク)第6世代目のチェエリーロンバー氏は、
ファミリー企業に生まれついたものはファミリー企業の本質を「ゆりかご」にいるときから肌で感じ取っている、と述べている。
代々続いた家にはこうした刷り込み、語り伝えがしっかりとなされている。


あるアメリカ人の社長は子供が7-8歳になった頃から自分の出張に連れて行ったそうだ。
カナダの友人は「毎週木曜は事業経営者である父親の話しを聞く日だった、生まれてからずっとだ」と振り返る。


世界情勢、例えば中東での不穏な動きで石油が高くなりそれで
自社製品も値を上げざるをえないなど具体的な話が多かったそうだ。
ビジネスを展いていく為には大学生でも「借り入れ」の実績を残すよう具体的な指導を豊富に受け、
「父とは異なる道に進んだが父親の言い聞かせが自分の生き方のバックボーンになってい る」と語った。


台湾ではビックリする体験をした。
ある財閥の長から「自分は祖父に5歳の頃から引き回され台湾の重要な人たちに会ってきた」と聞いた翌日、
私のために開か れた昼食会で別の財閥夫人が7歳の孫を連れてきていた。
時間のない親に代わって祖父母が二世教育をしているのであろうか。
自分の経験、仕事のことを伝え、 多くの人に会わせるのが最高の二世教育になると思う。



榊原節子     

第2回 事業継承とファミリーガバナンス前のページ

第4回 お金を遺すならパッケージで次のページ

関連記事

  1. 第18回 一族という意識

  2. 第55回 日本人が苦手なダイバーシティ(多様性)への取り組み

  3. 第34回 家族マターは全員一致

最新の経営コラム

  1. 第28回 福利厚生を充実させて人員の定着化ができている

  2. 手紙を書く際に「読みやすく書く」コツとは?

  3. 第131回ラーメンの海外進出によって、第3期の成長ステージ入りも(アリアケジャパン)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第五十七話 「寝てる間も考えるくらいでないと、考えてるとは言わん」(京西陣 菓匠...
  2. 健康

    第69号「オンラインレッスン」
  3. 後継者

    第71回 子供達はいざという時 大丈夫なのか
  4. 経済・株式・資産

    第15話 管理することで生まれる利益もある
  5. 人事・労務

    第10講 WILLとMUSTをCANに変える:配属に不満がある社員とどう関わるか
keyboard_arrow_up