幸福の5つの要素、1)仕事 2)人間関係 3)お金 4)健康 5)地域社会のうち、前回は1)仕事 2)人間関係については前回ご紹介したので今回は3から始めよう。
3)お金
豊かな国に比べが貧しい国の国民は幸福度が低い。大半の人々は衣食住などの基本的なニーズを満たしていくことができず、安全な環境もなく、病気や怪我をしても治療を受けられないから当然であろう。ただし、生活レベルがある程度以上の場合、収入が増えたからといって、それが必ずしも幸せ度に大きく貢献しないこともまた事実である。
経済とか、お金の面で幸福度が高い人というのは、資産や収入額が多い人というより、お金の心配がないこと、欲しいものがあったとき買えること。つまりお金に左右されないことであろう。
お金の使い方と幸せ感の関係についての調査もされている。ハーバード大学の研究グループが一万円の買い物をしたときの心理を調べたところ、a)自分よりは他人のために使った方が幸福度は上がり、b)物を買うより経験や思い出にお金を出した方が幸せは長続きする由。年収が高い人ほど経験にお金を使った方が幸福度は上がるという結果も出ている。
生活をするため、或は何かを成し遂げるためにお金は必要だ。しかし、幸せを含め、お金で買えないものが沢山あること、お金だけでは成し遂げられないことが沢山あることを行動を通して子どもに伝えていますか?
4)健康
健康が幸福に直結していることは自明であろう。20分運動するだけで、その後、数時間にわたって気分がよくなる、週2日以上運動する人はそうでない人に比べて圧倒的にストレスが少なく幸せな気分で生活できることなどが判明している。運動する日数を増やすほど(週6日まで)元気が出て、ストレスは減少、幸福度は高まるとのこと。
運動、健康な食生活に関する知識、姿勢、歩き方、呼吸法・・・あなたはできていますか?それを子どもに伝えていますか?
5)地域社会
幸せの要素として「地域社会」が含まれているのは意外かもしれない。しかし、劣悪な地域社会に住んでいたら、安全、衛生面に懸念があって当然であろう。空気汚染、学校のレベル、隣人たちとの人間関係など、地域社会が幸せ感に大いに関連しているのは明白である。住居を決める際、何を優先させるか~自然環境、騒音、安全、交通や買物の便利さ、文化的イベントが多い~は人によって異なろう。
しかしいずれにせよ、単に気に入ったところに住む、それだけでなく積極的に地域活動に参加することで連帯感そして幸せ感が高まってくるのである。
ライフスタイルアドバイザー 榊原節子