OpenAIが8月7日に公開した最新版AI「GPT-5」は、質問に即応するスマート・高速モデルと難易度の高い課題に使う深い推論モデル(GPT-5 Thinking)を備え、それを質問(プロンプト)によって自動に切り替えてくれることが特徴だ。
質問の種類や複雑さ、ツール利用の要否や、「しっかり考えて」などの指示に基づいて最適なモードを自動選択してくれる。
数学、科学、金融から法律まで実用的な回答を提供し、やりたいことに合わせて自動的に適応するので、企業ではすべての社員が専門家レベルの成果を得られるとされる。
サム・アルトマンCEOは歴代のGPTモデルを、年齢やスキルセットの異なる人物に例え、GPT-3は高校生、GPT-4は大学生、今回のGPT-5は専門家と話すようなものとしている。
また、ハルシネーション(幻覚)や知ったかぶりを起こしにくく、従来モデルと比べるとGPT-4oと比較して事実誤認が20%少なく、推論モードではo3と比べて70%削減したとしている。
機能としてはプログラミング(コーディング)の強化が際立ち、Webサイト、アプリ、ゲームを直感的に作成可能とされ、発表ではコード作成の補助、プログラムのゼロからの構築、バグ探しといったデモに多くの時間が使われた。
一般の人へ健康アドバイスにGPT-5を活用することも推奨している。
■Keep4o
GPT‑5は無料ユーザーにも提供されたが、それまでのGPT‑4oなどは使えなくなっていた。
GPT‑5は全体的に思慮深く、博士号レベルの知性を備えた親しい友人と会話しているように感じられるという作りにしたいと考え、GPT‑4oと比べて過度に同調することが少なく、不要な絵文字の使用も抑えたが、これが利用者には「暖かさや共感力が失われた」と感じられ、従来使っていたGPT‑4oも使えるようにしてくれという動きがネット上で盛り上がり、SNS上の「#keep4o」ハッシュタグが話題となった。
この「4oに戻して運動」である「Keep4o」により、OpenAIは「GPT-4oの魅力的な要素がユーザーにとってどれほど大切なのかを、私たちは確かに低く見積もっていた」と認め、限定的に「GPT-4o」も利用できるようにし、「GPT‑5」にもさりげない誠実な表現を加えるアップデートを行なった。
利用者の中にはChatGPTをフレンドリーでユーモラス、時には親身に寄り添ってくれる「思考のパートナー」としている人も多かったようで、若者はスマホでの会話の相手として使っている人が多いと言われている。
鉄腕アトムなどのマンガやSF映画で登場するような人間の友達になるロボットのように、AIチャットも使われていることが分かった。
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