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- 第77回 オンライン海外絵画鑑賞ツアー
5月15日にオンラインで、オランダ・ハーグにある「マウリッツハイス美術館」とつないで、リアルタイムに解説を聞きながらフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」などを鑑賞するツアーに参加した。
これはZoomで現地コーディネーターとつないで、新型コロナウイルス感染防止のため休館中の美術館を特別に開けてもらって、フェルメール3点を含む6点の絵画を解説付きで鑑賞するという企画で、世界に35点しか残っていないとされるフェルメールの名画やレンブラントの絵画を鑑賞した。
「北のモナリザ」とも呼ばれる「真珠の耳飾りの少女」は、ルーブル美術館の「モナリザ」同様どの角度から見ても少女と目が合うのだが、今回のオンライン鑑賞ツアーでも、コーディネーターがカメラを移動させながら解説してくれたのでそれを体験できた。
また、私はアムステルダムの美術館や日本国内の展覧会でフェルメールを何枚か見ているが、今回見た世界に2点しかないフェルメールの風景画の一つ「デルフトの眺望」は、フェルメールの風景画の素晴らしさを発見した体験だった。
今回のオンライン鑑賞ツアーは、参加者からの質問や感想は文字のチャットだけだったため、参加者の反応はよくわからなかったが、「コロナ後にまた海外旅行に行けるようになったら、ぜひこの風景を見に行ってみたい」という感想があり、もちろん同じ風景は残っていなくとも、フェルメールと同じ場所から眺めてみたいと私も思った。
■ワクチン経済
アメリカは、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を2回受けた人が1.3億人以上(人口の40%、5月24日現在)となり、徐々に規制が緩和されており、カリフォルニア州は6月半ばには完全に再開する。
ワクチン接種が先行している各国を見ると、1回でもワクチンを接種した人が50%を越えると感染率や入院患者数、死者数が大幅に減少するという傾向があり、出遅れているとはいえ、日本もワクチン接種が進んできている。
日本も経済再開が近づいており、その準備を開始する時期に来ている。
旅行業界は、新型コロナウイルス感染拡大により最も影響を受けた業種の一つで、「旅行取扱状況」を見ても、2020年は前年同月比で3月71.4減、4月95.5減、5月97.6減、6月92.9減となっており、その後の「Go toキャンペーン」で国内は回復したが、海外旅行はまだまだ厳しい状況が続いている。
今回のオンライン「真珠の耳飾りの少女」鑑賞ツアーを企画したクラブツーリズムも、海外旅行が中心のため大変だが、各国でワクチン接種が進んで海外旅行が再開した時を見据えた今回のような企画は、コロナ後に必ず実を結ぶと感じた。
在宅勤務、オンライン会議などが日常化して、イベントのオンライン参加も増えているが、「しかたなくオンラインでやる」のではなく、リアルの試金石としてオンラインを開催することが、これからは重要になると思われる。
======== DATA =========
●クラブツーリズム・オンライン・ツアー館
●マウリッツハイス美術館