6.お見送り
「終わりよければすべてよし」という諺を聞いたことのある人は多いと思います。物事の最後が大事ということを言っていますが、私はお見送りの残存効果もこの諺に匹敵すると感じています。
もちろん、お互いの目的をしっかり果たすことがメインですが、来客応対側の心得として心に刻んでおくことは、「そろそろお約束のお時間がまいりましたので、、、」というフレーズを、決してこちらから切りださないことです。「そろそろ、、、、」を言葉に出してしまうと、時間が来たので追い返されたと相手が捉えてしまうかも知れません。また相手側から言われてさっと立ち上がると、その言葉を「待っていました」と態度で示したようになってしまうので注意しましょう。
ミーティングの最後は必ず本日の話し合いの復唱・確認そして了解・納得(会社に持ち帰って協議する案件なども含めて)、さらに次回の日程調整などをする必要があります。それらが終了したらいよいよ「お見送り」です。応対側は、来客側が訪問のお礼をおっしゃるのと帰り支度をして立ち上がるのを待って、席を立ちます。そして来客側より先に出入り口に向かいドアを開けます。お客様に先に出ていただいてから、ドアを開けた方がお見送りをする場所までご案内をします。
ビジネスマナーでのお見送りですから、見送り方に違いがあります。①部屋を出たところ②エレベーターホール(お客様の乗ったエレベーターのドアが閉まり始めるのに合わせてお辞儀をし、ドアが閉まり終わるまで頭をさげたままです)③社屋の外まで出てお見送りをする(人や車が見えなくなるまで頭を下げ続けています)などあります。どのお客様がどの括りに該当するのかは、先輩や上司に聞いてその都度覚えておいてください。残存効果がしっかり残るように笑顔で丁寧に心を込めたご挨拶と背筋の美しいお辞儀はどなたにも喜ばれます。
2