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マネジメント

第三十七話 もっと頭を使え(MHSダイニング)

社長の口ぐせ経営哲学

IT化の波は急激なテンポでビジネス社会に浸透してきている。
そういう状況の中で、ITシステムの本格的導入が遅れている業界の一つがサービス業。
その外食業界とホテル・旅館業界のサービス業界の支援を目的に設立されたベンチャー企業が、
MHSダイニング株式会社(本社・港区)であ る。設立は2005年9月。


同社の沼本浩社長(45歳)は大企業で情報システム部門の技術者畑の出身。
運営から経営まで、大半が人力を中心で行われていたサービス業界に、「労働生産性」「効率性」「収益性」の改善策として、
得意とするITシステムの導入が可能である、というのが創業のきっかけである。
社名のMHSは、MaxiumHospitalityService(=最大限のもてなし)の精神を堅持しながら、事業展開する狙いから付けられた。


同社の事業内容はソリューション・コンサルティング事業、システム事業、設備事業の三部門に別れている。
直営の店舗で、通称、“ITレストラン”の高級和 食レストラン「瑞宝」(東京都港区)を運営している。


同社の独自開発の『音声CRMシステム』(携帯情報端末やメモを使わない)を活用、調理情報から顧客管理まで、
店内の和風の雰囲気を損なわないようにバッ クヤードにサーバーラック(2台)を揃えている。
顧客がブログに書き込んだ情報の収集から競合高級和食店の顧客の声を収集し、分析するリアルタイムの
マーケティング・システムを導入している。早くも、リピーター比率25%を達成するほどのITレストランになりつつある。


陣頭指揮を執る沼本社長はベンチャー企業のトップにふさわしく、『ベンチャー企業の命は実行』にあるという考えの持ち主。
社員が何か決断する際、『大丈夫、いいからやれ!』を創業当初から連打している。
仕事上の難問題に立ち向かっている社員の背中を押すが 如く、
『後のことは心配するな』という、会社の責任は社長が取る、という責任感旺盛な経営者である。


仕事が進む上で起こってくる問題の解決ほど重要なことはない。
沼本社長は『もっと頭を使え』と“沈思熟考”を促してい る。
『沈思黙考』(静かに黙って考え込む)ではなく、『沈思熟考』(考えて行動する)である。
問題が起きたら、深く長く考え込み、じっくり と観察して価値を生む。
知恵を出して仕事をしていこうと呼びかけている。既に海外を視野に入れた戦略で動き出している。
 

                                                             上妻英夫

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