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マネジメント

第四十九話 「日本人の本質、特色を考えろ」(シマシステム)

社長の口ぐせ経営哲学

企業の成長にアイデアは不可欠である。
次から次にアイデアを出し、独自の発想と開発、実用化を進めているのが
株式会社シマシステム(本社・長野県上田市)である。

業務内容は「レストラン経営」「音響機器の開発」「福祉機器の開発」「自動化機械の開発」など、開発を主としている。
同社はスローガンに「世界に類のない素晴らしい日本文化、それも大衆に支持されてきた庶民文化を、
欧米化が進んでしまった現在の日本に受け入れられる形に作りかえ ることを考え実現する会社」とうたっている。


減少を続ける蔵元。いい日本酒を残すために、10年かけて開発されたのが熟成に重点を置いた濃縮純米酒
「無濾過純米酒醇」(従来の蔵元にはない酒質、ほろ酔いを持続する、まっとうな日本酒と呼ばれている)を造る機械を開発。
蔵元に依頼して日本酒「醸献(JO-CON)」を生産、販売している。
無濾過純米熟成酒「醇」(720ml、1500円)、純米濃縮熟成酒「JO-CON」(500ml、4800円)として商品化されている。


同社のこだわりの発想で、美味しい日本酒と食べ物を提供する和風飲食店「レストラン膳」(上田市)、
「和食屋・膳」(長野市)を開業している。
本物の日本酒と旬にこだわった食材、料理法で美味しいものを提供する“庶民の和食”レストランである。
着実に地元ファンから親しまれ、リピート客が増えている。


同社には“じょうこんくらぶ”という、他社にはない日本酒をこよなく愛する人達の間で交流・情報交換の場がある。
酒が飲める、飲めないに関わらず、日本酒を通した文化的な交流の場である。
会員同士の意見交換の「談話室」、オフラインのミーティングの場(東京、長野)であるイベント、
各界の識者によるコメントの「会長の客間」など、幅広い形で進められている。


同社の島喜治社長(82)は常に
「次の時代を見据えて日本人の本質、特色を考えろ」
「和と自然を基本に日本人は どういうものか、を考えろ」
の檄を飛ばす。

モノづくりもすべて庶民が生み出していると強調する。
庶民(日本人の本質)の目線で徹底して考えろ、アイデアを出せと呼びかけている。


同社の次世代の島喜和氏(取締役、48)は生涯現役の社長の口ぐせが次の時代を考えての戦略である、と捉えている。
縮み社会に突入した日本経済、「昔は良かった」という回顧主義に陥りやすい傾向に歯止めをかけるためにも、
本質を見据えた前向きな考えの経営戦略を持つ。
長野に拠点を置きながら東京にも新しく拠点を持ち、新しいビジネスモデルを事業展開し始めた。
日本人の庶民文化を事業展開の柱に勢いよく動き出している企業だけに注目したいものである。

 

                                                            上妻英夫

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