ビットコイン価格は過去最長となる7週連続で下落、5月12日は1年4ヶ月ぶりの安値となる2万5,400ドル付近まで下落した。
暗号資産(仮想通貨)はこのところ全般的に値下がりしており、5月11日には「ステーブル(安定した)コイン」と呼ばれているドルと1:1で連動(ペッグ)するように設計された「テラUSD(UST)」が、一時1テラUSD=0.30ドルまで暴落、これにより暗号資産全体に売りが広がり、24時間で2,000億ドル(26兆円)が消失したと見られている。
「ステープルコイン」は暗号資産を現金(ドル)にしたり、逆に現金を暗号資産にする場合にかかるコストや面倒を回避するために使われたり、利用者同士が直接貸し出して利息を得る「DeFi(Decentralized Finance=分散型金融)」の際に利用されており、利用者の多い「テザー(USDT)」と「USDC」の2つで市場価値が1,300億ドルに上るとされ、ビットコインの半分が「テザー(USDT)」で購入されている。
今回の暴落では最も取引の多い「テザー(USDT)」も一時1テザー=0.9455ドルに急落したが、これは初心者が「テザー(USDT)」と「テラUSD(UST)」を混同したためではないかと見られている。
■コロナバブル
テスラCEOのイーロン・マスク氏による買収が注目されているtwitterだが、ジャック・ドーシー前CEOが16年前に初投稿した「just setting up my twttr」(たった今、自分のツイッターを設定した)というツイートが、昨年3月にオークションで290万ドル(3億6,600万円)で落札されている。
落札者のシーナ・エスタビ氏がこの初tweetを再びオークションにかけたが、2022年5月15日現在で21,512ドル(280万円)と、100分の1以下の価格で推移している。
米株式市場は2020年3月から昨年末で2倍に上昇しているが、この間は新型コロナウィルス感染拡大で、欧米では都市のロックダウンや移動規制が行われており、日本でも来日外国人が2020年が412万人、2021年が25万人に激減するなど経済は停滞している。
コロナ禍での株高は、各国政府がコロナ対策で拠出した巨額な金融緩和資金が投機に回った「コロナバブル」によるものと考えられ、インフレ対策による利上げや量的緩和縮小などにより、今後はコロナバブルが解消(崩壊)してゆくことが予想される。
ビットコインは2017年1月から2021年11月の4年間で80倍に高騰しているが、コロナバブルにより高騰した仮想通貨の暴落や、NFTと呼ばれるデジタル所有権のオークション価格の急落などは、コロナバブル解消(崩壊)の兆しだと考えている。
======== DATA =========
●Bitcoin建ての価格
https://www.coinbase.com/ja/price/bitcoin
●TerraUSD建ての価格
https://www.coinbase.com/ja/price/terrausd
●Tether建ての価格
https://www.coinbase.com/ja/price/tether
●初tweet再オークション
https://opensea.io/assets/matic/0x28009881f0ffe85c90725b8b02be55773647c64a/20/