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健康

第22号 感情ボディ

おのころ心平の ──社長のための「か・ら・だマネジメント」

  「ココロとカラダは、つながっている。」
 そう標榜し、私は、数多くのクライアントさんに実践的な生活のアドバイスをしてきました。その中で、「『感情ボディ』をイメージして、それをまとって生活してみて下さいね」というのをやってもらうことがあります。

 目には見えないことなので、ちょっとイメージがむずかしいのですが、このイメージのために、僕はまず、中国医学が扱う「気」について説明します。

 ●怒れば、気は上昇。カッとなって気は逆上。

 →感情ボディは、上に上昇。頭でっかちとなり、ところどころが破けてふしゅーと湯気が出る。これが過ぎると肝臓を傷つけ、血液を濃くする。

 ●恐れれば、気は下降。恐ろしくて腰がぬける。

 →感情ボディは、下に下降。下半身がむくんだようになり、歩みがのっそりとなる。これが過ぎると腎臓を傷つけ、血液を不足させる。

 ●喜べば、気はゆるむ。うれしくて気がゆるむ。

 →感情ボディは、胸に集中。ときめきを感じやすくなる。また同情しやすくなり、相手の感情ボディに引き込まれる。 これが過ぎると心臓、自律神経、肺に影響。

 ●驚けば、気は乱れる。驚くと気が動転する。

 →感情ボディは、拡散。地に足がつかない(びっくりしやすい人は人生の方向が定まらない)。これが続くと、筋肉、運動神経、感覚神経に影響。

 ●悲しめば、気は消える。生きる気力がなくなる。

 →感情ボディは、臨界がはっきりしなくなる。自分という境界線を失う。これが過ぎると内臓全体の栄養が足りなくなる。

 ●思わば、気は固まる。気がふさぐ、気が動かない。

 →感情ボディは、流れを停める。柔軟性がなくなり、感情ボディ上のけいれんをおこす。これが過ぎると胃、脾臓、膵臓、消化器系を傷つける。

 ●憂えば、気は縮む。気をもむ。ココロが沈む。

 →感情ボディは、四角くなる。パターン化されたぎこちない動きとなる。これが過ぎると肺、脾臓を傷つける。

 中国医学では、病気の内因に上記の「七情」を考えるのですが、それをアレンジして、あなたの見えないもうひとつのボディが実際どういう形になるのかを想像してもらいます。

ono22-1.gif 上図は、そんな説明のときに持ち出す図なんですが、例えば、日本の古神道では、

 (1)あらみたま 実際の肉体

 (2)にぎみたま

 (3)さきみたま

 (4)くしみたま

 という4つの層でカラダは成り立っていると考えます。

 同じく人間の4つの層を考えた人に、ルドルフ・シュタイナー(日本ではシュタイナー教育で有名)という人がいますが、彼は人間存在を、

 (1)肉体

 (2)エーテル体

 (3)アストラル体

 (4)それらを統括する自我

 の4層で想定しました。

 どの層が「感情ボディ」を指すのかの詳細は避けますが、とにかく私たちが触って感じることのできる肉体の周りに、もう一枚(二枚?三枚?)のカラダがある。それをまとって、歩いたり、会話したり、料理をしたりしている。

 その目に見えない感情ボディは、先の中国医学の「気」の動きのように、さまざまに形を変え、濃度を変え、私たちの実際のカラダに影響を及ぼしている、というわけです。カラダの動き、カラダのクセ、はたまた内臓の働きに至るまで…。

 そう考えると、「ココロとカラダはつながっている」というより、「ココロがカラダに覆いかぶさっている」とイメージした方がよいかも知れません。

 隠しているつもりの感情でも、肉体とは違う次元でそれは実在し、具体的な形をもって、私たちのカラダに、それなりのパターンを植えつけるのです。

 ひゃー、ですね。私たちの知覚の及ばないところで、感情ひとつひとつに形があるなら…。そして、その変化に応じて、実際の肉体がパターン化されるなら…。そこで私は、私のHP(自然治癒力学校)にて、『感情辞書』というのを始めました。

 http://www.cocokarafamily.com/info/archives/author/naturepower

 感情って、主観的なものですから、なかなか「ひいて」みることが出来ません。渦中にいると、その感情にとらわれていることすら、よくわからなくなります。

 そんな感情ひとつひとつに、新たな視点を与えて再考しておき、いざはまってしまった時に、上手に抜け出していく方法を解説しています。

 感情と上手に付き合う…。それは、とりもなおさず、あなたのカラダと上手に付き合う方法なのです。 

 

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