menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

健康

第23号 3大疾患~予防のココロ(3)脳卒中

おのころ心平の ──社長のための「か・ら・だマネジメント」

 脳卒中、心臓疾患。日本人の死亡率のうち、30%が「がん」。そして、同じくほぼ30%が、「脳卒中」と「心臓疾患」を合わせた数です。
 いずれも血管系の病気ですね。「動脈硬化病」とも言えばよいでしょうか?

 細かいようでようけど、いわゆる脳卒中には、

 ・脳梗塞(のうこうそく)

 ・頭蓋内出血(ずがいないしゅっけつ)

 とがあります。

 脳梗塞はさらに、脳塞栓(のうそくせん)と脳血栓(のうけっせん)とがあり、

 ・脳塞栓は、心臓などでできた大きな血栓が脳血管に流れてきて詰まるもの、

 ・脳血栓は、脳血管自体に動脈硬化があって、そこに血栓が生じるもの、

 とされています。

 一方の頭蓋内出血も、

 ・脳を守る膜であるくも膜と軟膜の間に出血するもの(くも膜下出血)、

 ・脳の実質内に出血するもの(脳出血)とがあります。

 大きな血のかたまりのせいで、脳血管がつまったり、出血による血のかたまりが、脳を圧迫したりして、いずれも脳の機能を破壊してしまいます。

 その結果、半身不随や言語障害などが生じる恐い病気ですね。昔は、脳卒中のことを「中風」(ちゅうふう)と呼んでいました。中をあたると読んで、風にあたるという意味です。

 この「風」は、東洋医学でいう、暑、風、火、湿、燥、寒の六気と呼ばれるもののひとつ。

 風 → 気の流動

 暑 → 温度の上昇

 湿 → 湿度の増加

 燥 → 湿度の減少

 寒 → 温度の低下

 火 → 温度の異常上昇

 という意味で解釈します。

 これがカラダ内部に起こると、六気が六淫となり、病の発生原因となります。

 また、それぞれの気は、

 風 → 肝

 暑 → 心

 湿 → 脾

 燥 → 肺

 寒 → 腎

 火 → 心

 というように各臓器との関係が深いのも特徴です。

 「風」さらに、他の気とも結びつきやすく、風寒、風湿、風燥、風火などとなって、他の気を連れてカラダ中をウロウロ動き回ることもあります。

 気の流動を表す「風」。これは、言って見れば、「自然界の流れ」そのものを表します。

 気候や環境の変化、運気といったものも含めてもいいかも知れません。自然の流れが乱れたとき、あるいは、自然の流れにその人が逆らったとき、六気は六淫となり、各臓器にさまざまな症状を引き起こす要因となります。

 「かぜは万病の元」とは、ここから来た言葉なんですね。

 …そこで、「中風」。

 東洋医学では、カラダに発生した「内風」によって、脳障害を引き起こされると考えられています。

 この風は、どこからくるのかというと「肝」です。肝が陽性になりすぎると、他の器官や臓器を圧迫するかのように「風」を引き起こします。

 その竜巻のようなエネルギーはやがて、脳に達し、血液の凝集などを伴って、脳組織を破壊してしまうのです。

 肝にたまる感情の代表は「怒り」「イライラ」「焦り」。蓄積された感情は、エネルギーとして突如として体内に「風」を引き起こします。

 そしてその風が、たまたま外部の自然の流れと反対方向で対峙したりすると、大きな衝突を起こし、カラダの中の乱気流がいっそう増すわけです。

 脳卒中にしても、心筋梗塞にしても、恐いのは、いつおこるかわからない発作ですね。

 ガツーンと内側から殴られたような衝撃。この内なる衝撃については、その時の食事の影響も重要視されるようになりました。

 両発作に共通しているのは、発作後、カラダの腸内に強烈な腐敗臭がする、ということだそうです。これは、腸内の強酸性状態を示しています。

 おならをがまんすると、いつしかそれが消えてしまうことって、体験したことありませんか? これは、腸内に発生したガスを血管が吸収してしまうからです。

 でも、異常に酸性、腐敗性のあるガスを血管が一気に吸収したらどうでしょう?

 カラダ各部の血管は、攣縮(れんしゅく)し、ふだん動脈硬化にさらされている血管などは、その攣縮に耐え切れずに破れてしまいますよね。

 さらに、腐敗物質が腸内で一部吸収されてしまうと、それは肝臓へと一気に流れ込みます。

 肝臓には解毒作用があるのですが、そのキャパをこえてしまうような場合、反発してブロックをかけます。このブロックの勢いが、カラダの中の気の流れ=風を起こし、それが血液、体液の乱流を増大してしまうわけです。

 そういえば、ジャパンを率いた長嶋監督も、サッカーのオシム監督も、アウェイの地で食の変化がはげしい上に、プレッシャーやイライラのつのる状態にさらされていました。

 急激な食の変化による血管の攣縮。肝の風を引き起こす「怒り」「イライラ」「焦り」。この2つが相まってしまった時、脳卒中のリスクは異常に高まるということ。

 ぜひ覚えておいて下さいね。

 

第22号 感情ボディ前のページ

第24号 本屋はクスリ屋次のページ

関連記事

  1. 第30号 目は口ほどにモノを言う

  2. 第50号 ボディサイコロジー ~カラダ心理学(4)

  3. 第21号 全脳思考は全”身体”思考

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 税務・会計

    第80号 BS「格言」 其の二十六
  2. 社員教育・営業

    第58回 「コールセンターでの電話応対の基本」 応用編2
  3. マネジメント

    第36回 『創造性の高め方』
  4. キーワード

    第35回 春秋がなくなり「四季」ならぬ夏冬だけの「二季」に~「異常気象」を超え...
  5. 戦略・戦術

    第268号 通販ビジネスの「1・5・4の法則」
keyboard_arrow_up