「エグゼクティブに求められるイメージとは、自分にぴったり合ったサイズと格のある衣服と、そして余裕のある振る舞い、
どちらが欠けても完成しない。これら両方のバランスがとれたとき、その人をより精悍に、より自信が満ち溢れて見せる」
先日来、近くリリース予定のエグゼクティブ向け外見イメージのDVD制作撮影現場でつくづく感じた事の1つです。
出演する男性モデルは、一般の方。ビジネスパーソンでもエグゼクティブでもありません。
しかし、彼ら用にあつらえた衣服を着てすっと立ち、動き始めた瞬間「この人は、もしかして凄いのではないだろうか?」と、
沢山のトップエグゼクティブにお目にかかってきた私でも、本気で思ったほど。
コーディネートした衣装、説明したしぐさや動きなのは分かっていても、この効果の程には驚きを隠せないほどでした。
これがいわゆる、傍から抱く一般的に言われる「外見が与える」イメージ効果の現れです。
しかし、ここにもう1つ面白い効果がありました。
普段はきっちりしたしたスーツなど、それ程着る機会が多くない男性モデルの方々ご自身ですが、当初は堅苦しいとも
感じていらしたであろう、ルールを重んじるビジネスのアピアランスに馴染み、それを着用して準備していく回数を
重ねるにつれ、その過程でどんどん顔がキリリと変わってゆくのです。
それだけか、「とても自然で、愛着さえ感じてきました」との言葉を伺うことができたのです。
これが、ご自分の中で自信につながる「内面の変化」というイメージ効果です。
ご自分の体型に合った、機能的で動きに無理のないスーツやシャツ。
TPOにぴったりあったベーシックなネクタイ。
そしてそのきちんとした崩れない締めかた。
グルーミングもすっきり行い整えて、これで完璧だと自信を持って人前に出る。
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笑顔で余裕のある対応と振る舞いができる。
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人からも、素晴らしい人だと受け取ってもらえる。
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自分もとても満足。
これこそ、イメージコンサルティングとそのマネージメントの本質です。
このような「人のイメージ」を演出する際、大切なポイントをまとめると
1) 今の自分、そして近い将来ありたい自分を、一目で周囲に理解してもらう為に
最適なイメージを伝える装いと振る舞いをする
2) その装いをする事で、自分のモチベーションを上げ、それを自分のものにしてゆく(馴染む)。
上記の2点です。
お薬に例えれば、1)が塗り薬で2)が内服剤。
どちらが欠けても、周囲からの評価(効果)も上がりませんし、自分でもその評価(効果)を感じられません。
人とは、自分が発信した情報に相手が反応してくれ、そして自分の目で・身体で感じることができて
初めて満足し、さらに続けようと思えるのです。
今回の撮影終盤では、「今度会ったときには、本当に起業家になっていたりして」などと、
その場に居合わせた人々が言うくらいに、そしてモデルをしてくださった彼らもそれに満更でもないご様子で、
非常に高くエレガントなモチベーションを保ちながら行う事の出来た撮影の日々となりました。
このように、まっさらな状態の方に見た、イメージコンサルティングの効果の程。
これがもともと高い知性と品格をお持ちの方であれば、もともと高くしっかりした土台を
築かれていらっしゃるのですから、今までよりもほんの少し試していただくだけで、
非常に高い効果が現れる事は、言うまでもありません。またそのような皆さんとの始めての出会いに、
大きな期待をもっている人々に対して、期待以上の喜びと満足を与えて差し上げるのも、
社会的に認められた方だからこそ出来る、最高のもてなしでありコミュニケーションです。
12月になり、さまざまな場面で今年の締めくくりの会を行われる事でしょう。終わりよければ全てよし、
2006年の皆さんのビジネスとイメージをキリリと締めくくる為に、忙しい時こそ、
装いと振る舞いを今一度ご自分に最適な物かどうか振り返っていただけたらと思います。
その心の余裕があってこそ、経営トップの素晴らしいイメージが作れるのです。