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健康

第77号「脳を知っている人ほど」

米国スポーツ・ビジネスに学ぶ心理学

先日、光栄にも脳外科医の権威である大井静雄先生と会食する機会がありました。
大井先生と私は、偶然にもゴルフダイジェスト社から、しかも同じ担当者で本を出版していたのでスタートからとても会話は弾みました。

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聖トマス大学学長 大井静雄氏

痛快!ゴルフ勉強法。―「ゴルファー脳」を味方につけてうまくなる/amazonへ

大井先生は、神戸大学に在学中に、自らゴルフ部を設立させるほど「ゴルフLove」の方です。脳をどの様に有効活用してスコアアップにつなげるか?などの書籍がありますので、ご興味ある方は読まれてみてはいかがでしょうか。

大井先生との会食の際に、色々と脳の興味深い話をお聞きしましたが、今回は、その様な専門的な話ではなく、私がとても気になった事をご紹介いたします。

それは、会食の間、先生がずーと、我々の会話のメモを取っていたことです。
メモを取られる理由をお尋ねすると、「せっかくのいい話を忘れたくないから」だそうです。これほど脳を知っている先生から「忘れてしまうから」という言葉は私にとって衝撃的でした。

たしかにどんなに楽しい時間、どんなに実りのある時間、どんなに貴重な情報を聞けたとしても忘れてしまえばなかったことになってしまいます。「メモを取る」というのは、とてもシンプルなことではありますが、常に実行することは容易ではありません。わずか2時間ほどの会食の中で、先生はA4サイズの用紙に3枚ほどにキーワードとなる単語を一杯に陳列させていました。

ビジネスマンの間でもメモ帳、手帳の重要性について書かれる本が増えました。しかし、これはビジネスミーティングでの話ではありません。あくまでも日常や会食などの楽しい場での席の話です。

「自分の人生を振り返ったときにどうだったのか?」を判断する根拠は、平たく言えば「何を覚えていたか」で決定します。

極端な話、どんなに良い事が起きた人生でも、それを忘れてしまい悲しかった事、辛かった事だけを覚えている人と、反対に辛い事、悲しい事が起きてもあまり覚えておらず、楽しい事、嬉しかった事を覚えている人とでは、人生を振り返った時に当然、異なった人生観を持つことになります。

皆さん、会食などの楽しい席ほど少しの手間をかけてメモを取ってみては如何でしょうか?
人間は学んだ事の90%は、メモを取らなければ1週間以内に忘れていくのです。

人生を豊かにするためにもちょっとした飲み会でも少しの手間をかけてメモしてみては如何でしょうか?後で、そのメモ用紙を見る楽しさでもう一回、楽しい思いができると思います。

 

 

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