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不動産

第89回 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。

売れる住宅を創る 100の視点

今回も前回と同じフェーズ8「 モノづくり 」の「 こだわり 」です。その第4項目の『 ハード面の重視 』25項目中の第23項目である『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』に関してのお話を致します。
 
前回はフェーズ8の「 モノづくり 」に於いて、住まいの『 ハード面の重視 』の大切さを認識して戴く目的でこのコラムに於いて25項目用意致しました中の、第22項目『 「 LD 」「 洋室 」「 和室 」等全ての「 居室 」をエアコン設置可能にする事。 』の御説明を致しました。
 
今回「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」に於いて商品企画等の良し悪しに依って購入予定者から売主及び事業主の「 モノづくり 」に対する配慮や姿勢が問われていますので『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』の理由を後程、皆様に詳しく御説明致します。
 
「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」の住戸への「 モノづくり 」に対する「 こだわり 」に於いて事業主( 売主 )の購入者( 入居者 )へ配慮された商品が製造・販売しているか否かが、購入予定者にとって大変大きな判断基準になりますので今回もよく御覧下さい。
 
尚、今回の私のコラム89号『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』を参考にされて細かい配慮の有る「 モノづくり 」を継続する事が、不動産業界の中で超大手や大手ディベロッパーと同様、又はそれ以上に世間は評価すると思います。
 
それでこそ、準大手や中堅ディベロッパーが生き残れる唯一の道だと私は確信しております。
 
「 継続は力なり 」です。そして特に準大手や中堅の売主及び事業主には、このコラムでは毎回申し上げていますが「 誠実に勝る近道無し 」を心がけて戴きたいものです。
 
その様な「 良質 」の商品を世に出す為にも、今回のタイトルの「 モノづくり 」第4項目の『 ハード面の重視 』25項目中の第23項目であります今回のコラム『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』の内容は「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」の実施設計段階で取り入れて戴ければ、購入者( 入居者 )への細かい配慮の判断基準となると信じております。
 
前置きがいつも長くて申し訳ございません。
 
今回は分譲物件に於いて商品企画や基本計画等で重要な配慮であります『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』をこれから具体的に御説明致します。
 
今回も「 分譲マンション 」の住戸や「 新規分譲戸建 」を計画する際の重要な事です。
 
まず「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」の実施設計段階で住戸内の至る所でコンセント等の位置を決める事が大切です。
 
例えば、住戸図面のリビング・ダイニング( LD )に食卓・椅子とソファーセットを想定配置して下さい。
 
そして多分ここにテレビ等を置くだろう想定位置にマルチメディアコンセント( テレビアンテナ用のアウトレットや電源等 )を配置します。
 
ここで注意が必要なのはテレビの想定位置です。
 
その想定位置では、テレビ画面がメインバルコニー側の窓に向いていますと液晶画面が光って見え辛いので充分な配慮が必要です。
 
この件は住宅の電気設備設計者のイロハのイです。
 
また、かなり前からLDにはマルチメディアコンセントは2箇所設置しているケースが多いのです。
 
リビングエリアに1箇所、ダイニングエリアに一箇所設置しているのが通常です。
 
次にまずは主寝室です。
 
主寝室はシングルベッド2台をナイトテーブルを挟んで想定配置して下さい。
 
ちなみに、シングルベッド両側にベッドメーキング可能な幅40センチ程度のスペースを確保してベッド等を想定配置する事が大切です。
 
そして、ナイトテーブルの想定位置にスタンド照明用コンセントと電話機用のアウトレットは必要です。
 
ベッドの足元側の壁にはテレビアンテナ用のアウトレットと電源が必要です。
 
その他の各洋室にはシングルベッド1台、机や本棚を想定配置致します。
 
この部屋のシングルベッドの想定配置位置のヘッドボード側脇か又は机脇にはマルチメディアコンセントの配置が欠かせません。
 
更に、その対角線側の壁の隅には電源用のコンセントが必要です。
 
これは照明スタンド用や掃除機等に用います。
 
そして、住戸内共用スペースであります、廊下の中央部分には夜間に点灯する常夜灯や掃除機用コンセントは不可欠なのです。
 
最後に付け加えて申し上げますと電気のスイッチやコンセント類等は遮音性を考慮して隣戸間の戸境壁には設置しないのが常識になってきました。
 
コンクリート壁に電気器具を打ち込みますと、その部分だけコンクリート厚さが薄くなって隣戸の音が抜けて聞こえ易くなるからです。
 
また乾式の戸境壁にも同様です。
 
今回、コラム第89号では『 コンセント等の位置は各部屋に家具配置を想定してから決める事。 』の御説明を致しました。
 
この上記内容を「 新規分譲マンション 」や「 新規分譲戸建 」等の実施設計等を行う上でとても重要で大切な事ですので、是非参考にして戴きたいと存じます。
 
私は、常に超大手や大手ディベロッパーは一流とは限らないと私は言っております。
 
私の独断で申し上げれば、建築的価値観では一流と評価できますディベロッパーはほんの数社しか有りません。ほとんどが三流ディベロッパーなのです。
 
一流のディベロッパーは常に購入者( 入居者 )への細かい配慮が行き届いた質の良い「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」等を供給しています。
 
何度も申し上げています様に、不動産の分譲事業で一番大切なのは事業主( 売主 )の信用と顧客に対する細かい配慮や物件の商品企画の質の良さです。
 
準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーにとって「 超大手、大手ディベロッパーの寡占化 」に対抗し勝つ為には分譲物件の質の良さ、顧客への気遣いや配慮及び将来クレームが生じない「 分譲マンション 」や「 分譲戸建 」を作り続ける事なのです。
 
ですので、毎回何度も注意を促しておりますが、商品内容の質やクレーム等で信用を落とすのは一瞬ですが、再度信用を築くには最低10年以上はかかります。この事もよく肝に銘じて下さい。
 
次回、第89号はフェーズ8の「 モノづくり 」第4項目の『 ハード面の重視 』25項目中の第24項目である『 押入れの中段棚の奥にスリットは必要。 』に関してのお話を致します。
 
 
次回の内容も期待して戴ければ幸いと存じます。
 
 


 
 
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