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不動産

第60回 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット

売れる住宅を創る 100の視点

今回は前回と同じフェーズ8の「 モノづくり 」です。その第3項目の『 ソフト面やハード面 』13項目中の第7項目である、分譲マンションの商品計画上での住戸へのアプローチ形式が大きく2種類有り、その2種類のメリット及びディメリットを良く理解して戴きたいと思い、 今回は『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』のお話を致します。

前回はフェーズ8「 モノづくり 」の『 ソフト面やハード面 』13項目中の第6項目である『 敷地内のランドスケープに癒しが必要。 』に関してのお話を致しました。
 
「 モノづくり 」に於いて、住まいの『 ソフト面やハード面 』の充実を図るという事で13項目用意致しました。今回はその第7項目で分譲マンションの商品企画時点で売れ行きを左右致します『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』と言う事を、皆様に具体的に詳しく御説明致します。
 
再度、前回のおさらいを致しますと「 モノづくり 」での重要な事である『 ソフト面やハード面 』に於いて分譲マンションで売れ行きをとても左右する『 敷地内のランドスケープに癒しが必要。 』の内容の御説明を致しました。
 
さて、今回も私が建築家として最も得意とする「 モノづくり 」に対する「 こだわり 」であります。分譲マンションの「 モノづくり 」に対する「 こだわり 」に於いてマンション住戸へのアプローチ形式が如何に大切かの御説明致します。
 
いつもこのコラムで、申し上げていますが、最近の準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの傾向は、良い商品を作って分譲しているディベロッパーと、販売力のみ強いディベロッパーとの「 2極分化 」が進んでいる様に感じられます。販売力のみに頼っているディベロッパーにとっては大変な時期が現在進行中でありますので私はとても危惧致しております。
 
更に、不動産業界は「 超大手、大手ディベの寡占化 」が進んでいます。これらの会社を凌駕する為には是非、分譲予定物件の「 モノづくり 」にはトコトン「 こだわり 」を持って、顧客に購入意欲をかきたてる良い商品を作る事が大切です。良い商品を作り続ける事に依り潜在顧客の信用を勝ち取り、不動産業界に於いて良い評判を立てて、更に会社の信用度を増せば「 ブランディング形成 」( ブランドを高める事 )になり「 超大手、大手ディベの寡占化 」に対峙できる様になる事です。
 
魅力的な良い商品作りを継続されていれば、一般消費者の社会で会社名や「 ブランド 」の知名度も上がりますので、先程申し上げました様に不動産業界の中で超大手や大手ディベロッパーと同様に世間は評価致しております。それでこそ、準大手や中堅ディベロッパーが生き残れる道だと思います。
 
その様になる為にも、今回のタイトルの「 モノづくり 」第3項目の『 ソフト面やハード面 』13項目中の最初の第7項目である『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』の内容は分譲マンションの商品企画・基本計画時点の第一歩で、この選択も売れ行きを大きく左右する重要な事なのです。
 
今回も私が今迄手がけました新規分譲マンション等の設計業務の経験に基づいた大変貴重なお話です。準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの方々がこれから行う、分譲マンション等の商品企画・基本計画時点で是非「 住戸へのアプローチ形式 」を「 ターゲット層 」に合致させるこだわりをもって設計して戴きたいと存じます。
 
その前に一言。私が今までの業務経験を踏まえて申し上げたい事は、準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーは、これからは絶対に『 製販一体 』の体制で分譲マンション等の商品企画業務を遂行して戴きたいと思います。その理由は販売担当者が顧客の生の声を商品企画会議に反映でき「 ターゲット層 」の分類ができるからなのです。
 
そして更に、今回の『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』の具体的な内容が販売の方々にも良く理解でき顧客に対する販売ツールになるからなのです。
 
前置きはさておき、本題である『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』をこれから具体的に御説明致します。
 
このコラムの冒頭で申し上げました様に分譲マンションでエントランスホールより住戸へのアプローチ形式は大きく分けまして「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」の2種類です。
 
新規分譲マンションの商品企画・基本計画時点で「 屋外廊下形式 」にするか「 屋内廊下形式 」にするかを決定致します。この時点でどちらかに決める為には「 建物規模 」「 ターゲット層 」や「 立地条件 」の3つの内容が重要なのです。ちなみに、その理由は後程『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』で詳しく御説明致します。
 
まず「 建物規模 」で判断する場合は建物高さが地上60メートル( 約18階建て )以上の場合は、タワーマンションになりますので、ほとんど「 屋内廊下形式 」になっております。稀にタワーマンションでも中心部分を吹き抜けにし「 屋外廊下形式 」にしています。
 
次に「 ターゲット層 」で判断致しますと、年収1、500万円超の高額所得者層がメインターゲットで有りますと間違いなく「 屋内廊下形式 」を採用すべきだと思います。
 
3番目の「 立地条件 」での判断は新規分譲マンションを建てます用地が、幹線道路や鉄道等の暗騒音レベルの高いものに接していましたら「 屋内廊下形式 」を採用すべきだと思います。
 
さて、先程「 建物規模 」「 ターゲット層 」や「 立地条件 」に依って何故「 屋外廊下形式 」か「 屋内廊下形式 」を判断したかと申しますと、それぞれの形式にメリット及びディメリットが有るからです。
 
最初に「 屋外廊下形式 」の最初の大きなメリットは建築工事費が「 屋内廊下形式 」に比べてかなり安価で有る事です。
 
次の大きなメリットは「 屋外廊下形式 」ですと屋外廊下に面する住戸に直接採光や通風が確保できる建築基準法上の居室( きょしつ:LD、洋室、和室 )を配置できますので間口寸法が狭い住戸でも間取りのプランニングがし易いのです。
 
では「 屋外廊下形式 」の大きなディメリットな何かと申しますと、入居者がエントランスホールからエレベーターで自住戸の有る階で降りまして、自住戸まで廊下を歩いている間は風雨にさらされる事です。特に台風や集中豪雨が発生している時、出勤等で住戸玄関扉を開けて外部廊下を歩いて各階のエレベーターホールにたどり着くまでに、びしょ濡れになります。更に夕食時等に廊下を歩いていますと、他住戸のキッチンの排気等で匂うのです。
 
次に「 屋内廊下形式 」の大きなメリットを申し上げます。「 屋内廊下形式 」では入居者が一旦、エントランスホールに入ってエレベーターで自住戸の有る階で降り、自住戸まで廊下を歩いていても天候や外部の温度に左右されず快適に自住戸にたどり着ける事なのです。
 
ディメリットはと申し上げますと、建築工事費が「 屋外廊下形式 」に比べて冷暖房換気設備工事の費用が加わりますので、かなり高額になります。
 
しかし屋内廊下の床はカーペットが敷いてあり、高級ホテルの廊下を歩いている快適な気分になり建築工事費のアップで販売価格や毎月の管理費が割高になっても、高額所得者層を満足させます。
 
また、「 屋内廊下形式 」のディメリットは、先程申し上げました「 屋外廊下形式 」の大きなメリットである廊下に面した住戸に居室を配置できないので住戸間取りのプランニングが非常に大変で住戸内に間接採光の部屋ができてしまう事です。
 
大雑把に申し上げれば「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリットが相反しているのです。
 
ちなみに、平成9年に建築基準法が改正されまして屋外廊下と屋内廊下共に共用部分という事で容積率対象床面積には含まれない事になりましたので、どちらの廊下形式を採用致しましても、専有面積率( 専有床面積/容積対象延床面積 )はほとんど同じになると思います。
 
今回の『 「 屋外廊下形式 」と「 屋内廊下形式 」のメリット及びディメリット。 』を参考にされて、顧客( ターゲット )の満足度を高めた商品( 新規分譲マンション )を作れば絶対に売れると確信致します。
 
何度も申し上げています様に、不動産事業で一番大切なのは売主の信用と顧客に対する配慮です。準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーにとって「 超大手、大手ディベの寡占化 」に対抗し勝つ為には顧客へ魅力や気遣いのあるマンションを作り続ける事です。
 
但し、毎回注意していますが、クレーム等で信用を落とすのは一瞬ですが、再度築くには最低10年はかかります。この事は肝に銘じて下さい。
 
次回はフェーズ8の「 モノづくり 」第3項目の『 ソフト面やハード面 』13項目中の第8項目である『 エレベーターは50戸に1台は必要。 』に関してのお話を致します。
 
次回も期待して戴ければ幸いと存じます。
 
以上。
 
 
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