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マネジメント

第52回 『象を食べる方法』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

目の前の象を指されて、
“あれを、食べてみろ!”と、あなたが言われたとしたら……?
“あんな大きなもの、とても食べられないよ”と、二の足を踏むであろう。

だが、大きな象でも、食べやすい小さな大きさに分けてあるとしたら、その気さえあれば食べられるはずだ。
あんな象の逸話にこと寄せてはいるが、一見むずかしそうに見えることであっても、分解して行ってみると、
処理しやすくなるのは不思議である。


たとえば、“英単語を4000語憶えよ”といわれたら、とんでもないことと思うだろうが、
1日10語憶えれば1年で3650語、ほぼ4000に近い数と なる。

見かけ上の数字の膨大さに惑わされず、処理しやすい大きさに区切ってみれば、
なんのことはない事柄が身近には溢れている。


もう一つの例を挙げる。
中国古代の戦国時代と云うから、秦の始皇帝が登場する前の話である。

当時の中国には西に大国の秦があり、残りは斉、燕、趙、魏、楚、韓の6つに分かれていた。
この6カ国を連合させ、そのまとまった力で大国秦と対抗させていたのが蘇秦という男。
この6カ国連合を分解させ、ひとつひとつを秦に結びつけて、ついには秦による全国統一を成し遂げたのが張儀という人物。

6カ国を統合して秦に対抗した蘇秦に対して張儀は、遠くの国とは交わり、
近隣の国から攻めていくという非常に現実的な戦略を 採った。

遠い国には手が届きにくいから、なるべく仲良くする。近い国からひとつひとつ潰していけば、遠かった国も自然に自国へ近づいてくるわけである。

つまり張儀は、6カ国ひとつひとつを処理しやすい大きさにすることにより、天下統一を達成したのである。


また、例を西洋に求めるならば、シーザーが“Divide And Conquer(分解して征服する)”と述べているのも、
同様のことを考えてのことだろう。

このエレファント・テクニック、応用範囲はかなり広いが、マスターするのは難しいだろうか?
いや、エレファントだけにゾウさ(造作)もない。



新 将命     

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