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マネジメント

第200回 『「OLD」になるな! 「MATURE」になれ!!』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

人は歳月とともに老いるのが定めだ。
歳をとれば「OLD」になる。
 
しかし、経験と心は老いることはない。
「OLD」にはならず、「MATURE」になるのだ。
 
「MATURE」とは、成熟または円熟という意味である。
 
 
私の知り合いに、定年後、故郷である上越地方に戻り、
地元の企業を相手に経営コンサルタントを始めた人がいる。
 
民間メーカーの出身で、コンサルティング会社の経験は全く無い。
彼のコンサルタントとしての商品は、
もっぱら彼自身の経験から得たマネジメント論とその手法である。
 
地元に根をおろしてから10年、
彼はコンサルティング先の一社である地場で代表的な会社の社長に見込まれ、
副社長に就任した。彼が75歳のときである。
 
彼を招いた社長とは、20歳の年齢差があった。
 
しかし、20歳若い社長から見ても、
彼のマネジメント論とその手法は「OLD」ではなかった。
よって、
先ず彼をコンサルタントとして参画させ、次いで副社長に任命したのである。
会社では、無論、ダントツの最年長である。
 
定年で故郷に戻った段階で、すでに年齢的にはOLDだったが、
彼の心(精神)は決してOLDではなかった。
そして彼は、赤字続きだったその会社を黒字に転換することに心血を注いだ。
 
 
会社内には、
「マーケットの小さい地方企業だから儲からなくても仕方ない…」
「資産があるのだからすぐには潰れない…」
という、あきらめに似た沈滞ムードが漂っていた。
 
だが、唯一、彼だけが赤字を許さず、「必ず黒字にする」という熱い心をもっていた。
 
彼の心は若く、熱く、彼のマネジメント手法は、
経験ととも円熟(MATUTRE)の域に達していた。
 
彼は4年間で社員の気持ちを少しずつ変え、仕事のやり方をも改めさせ、
会社は、売上は微増ながら利益率は着実に上げていき黒字化を果たした。
 
 
そして彼は、副社長を退任し、再びフリーのコンサルタントに戻った。
年齢はすでに79歳になっていた。
 
人生の成功者とは、
どんなに歳を重ねても、老いないで自分と自分の腕を磨き続ける人なのである。

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