menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第53回 『問題意識が機会を生む』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

ご存じの方も多いだろう、こんな逸話がある。


アメリカのセールスマン二人が、アフリカの未開地に靴の市場調査に出かけた。
 一人は、着いてすぐ本社にテレックスを打った。文面は

  “アス カエル。クツガウレルミコミナシ。
  ウレルミコミナシ。ココデハ ミナ ハダシ”

もう一人も、テレックスを打った。

  “スグ クツ 5000ゾク オクレ。シジョウカイタクノヨチ ムジンゾウ。
  ココデハ ミナ ハダシ”

何か問題があったとき、“これは問題だ”と捉えるだけではだめで、それを機会としてみなす態度が必要だ。


先の逸話で、何がここまで違う行動を導き出したのか考えてみると、“誰も靴を履いていないこと”が問題だったのである。
その問題を機会として捉えるか、全く無に帰すかは、ひとえにその個人の「問題意識」の持ち方によると思うが、
いかがなものであろうか?

企業人として一番いけないのは、安易な現状肯定である。
光文社を設立した神吉晴夫氏の著書に「現場に不満の火を燃やせ」というのがあったが、常に前向きな問題意識を持ち、
何がよくて何が悪いのかの見極めをすることが、ずいぶん違う結果を生むもののようである。


“空気にツメをたてる”という言葉もある。
これは何もないところに爪をたててみて、問題がどこにあるのかをみろ、ということらしい。

問題があることが問題なのではなく、問題があるのに、それが見えないことが問題なのである。
そして問題が見つかったら、これを裏から見て機会とみなし、
この機会を最高のものにしようとする努力が、今度は必要になってくる。


企業の中には評論家は必要ない。
必要なのは、常に不満の火を燃やし続け、問題をチャンスに転換することのできる「爪たて人間」なのである。



新 将命     

第52回 『象を食べる方法』前のページ

第54回 『ハウ・ツーの大切さ』次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第141回 『「責務」と「責任」の違い』

  2. 第31回 『二番打者と四番打者』

  3. 第47回 『ストレス・マネジメント』

最新の経営コラム

  1. フランスのド・ゴールは嫌われ者のリーダーシップを体現した「決断王者」である

  2. 第150回『日野晃武道語録 人生の達人になる!』(著:日野 晃)

  3. 第146話 銀行がチェックする取扱注意の勘定科目

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社員教育・営業

    第22号 創業社長のための全員営業の活用法【実践編】
  2. キーワード

    第100回 イーロン・マスクのTwitter買収
  3. 経済・株式・資産

    第112話 税金を滞納するとどうなるのか?(2)
  4. 健康

    第36回 甲子温泉(福島県) 濁り湯にはない「透明湯」の魅力
  5. 社員教育・営業

    第42回 「報告・連絡・相談を忘れずに」
keyboard_arrow_up