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戦略・戦術

第二十二話 危機を活かす営業のやり方 顧客と向き合う好機!

中小企業の「1位づくり」戦略

新型コロナウイルスの感染拡大で、保険業界をはじめ
様々な企業で対面営業の自粛を始めました。

 

ある保険会社に勤める友人から話を聴きました。

 

「お客さまに感染するようなことがあれば、
重大な事件となってしまうので、
今は顧客のところへ訪問出来ません。

 

今回の緊急事態宣言が解除されるまで
営業を自粛するよう会社から、
これまでにないくらい強く指示がでています」

 

不安の入り交じった声が印象に残りました。

 

政府の緊急事態宣言を受けて保険各社は
営業活動を原則止めています。

 

顧客と調節し合って関係を深めることを重視してきた業界の
現状を知ることができました。

 

 

ある大手建設会社の営業マンは自宅で待機するよう指示をうけ、
「巣ごもりしている」様子をSNSで発信していました。

 

コメントには「子どもとの時間が増えた」と
家族との笑顔の写真を掲載していました。

 

 

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また、ある機械設備機器の製造加工販売している
企業でオンラインミーティングを開催しました。

 

営業担当者に「現状はどうですか?」と
ヒアリングをしてみたところ、

 

「お客さまから、今は営業に来ないで欲しいと言われて、
どうしたらいいのか?何をすればいいのか?困っています」
といい、時間をムダにできないので、営業の資料づくりや、
部下の教育に力を注いでいるというのです。

 

 

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まとめてみると・・・
ステイホームで家族は共に過ごす時間が増え
互いの関係がより良くなった。


企業経営者からは営業活動を自粛し、
生産活動が減少した現場を含め社員教育や
営業資料の作成など自社のノウハウを高める
時間を確保することができたということです。

 

 

さらに政府は緊急事態延長を正式に決め、
引き続き他人との接触を引き続き8割減を求めています。

 

外出自粛 休業要請、職場への出勤を7割減らす、休校。

 

この環境をどのように見立てるか!
その見立てで未来が変わるのです。

たとえば、今回のコロナショックでは、
老若男女、ビジネスマンや学生を問わず
「自粛」という時間を与えられました。

 

この機会がチャンスだと見立て
「顧客との接点強化」に取り組んでいる企業があります。

 

営業担当者に話を伺うと、緊急事態宣言後、
「お客と対話する機会が増えた」というのです。

 

「しばらく来ないで欲しい」というお話もありましたが、
これはコロナウイルスに感染したらどうなるのか?
お客さまの不安の言葉が在化しています。
不安なのです。
しかしその言葉を単純にうけとり「営業自粛」をする
ようでは困ったモノです。

 

これでは何も手を打てないでは困ったものです。

 

顧客が不安だと感じていますが、コロナウイルスだけに
限定されたものではありません。
受注が減った。
新規開拓ができない

イベント開催できない

 

いくつもの不安や課題が発生している
と考えても良いのではないでしょうか?

こうした不安を聞き取り問題解決へと
導くのが営業の仕事なのです。

自粛で時間がある。
そう考えると顧客との接点と創り出す
チャンスの機会が広がったと考えられないでしょうか?

 

顧客接点を強化するチャンス

 

東京商工会議所が3月中から下旬に実施した調査によると、
従業員50人未満の企業の68%が在宅勤務の導入予定がありません。

7割弱の企業が従来通り職場で活動していることがわかりました。

 

つまり、
企業では社長を含め社員が職場で活動している。

家庭には夫婦こどもが巣ごもりをしている。


今なら顧客と対話の機会が容易に作り出せる。

顧客と人間関係をより強くするチャンスなのです。

 

ランチェスター戦略では
『販売力=人間関係力7割×仕事関係力3割』
と公式化されています。

 

この公式は、販売力を高めるためには、
より良い人間関係が何より優先順位を高くすることの
重要性を表しています。

 

より良い関係づくりについて、
はっきりしておきたいことがあります。

 

それは仕事と作業の違いについてです。

 

例えば、建築業に関係する方々の仕事は家を建てることでも、
リフォームすることでもありません。

それは作業なのです。

 

作業とは定められた手順を正しく正確に
一定期間内で終わらせることを言います。

 

仕事とは、工務店の場合、「お客の暮らしを守ること」、
「お家で暮らす家族の豊かな未来を創り出すこと」となるのです。

 

仕事とは使命感なのです。


この緊急事態宣言の中、
あなたに与えられた仕事とは何なのか?を探求すれば
自ずと行動が明確になるのではないでしょうか?

 

「暮らしを守ること」が仕事であるのであれば、
これまで関わったすべてのお客さまひとり一人に対して
寄り添うことが何より求められる。

 

新型コロナウイルスの影響で暮らしは大きく変わっています。

 

「私でできることは全力で取り組みたい」、
「お話を聴いてすべてのことに対応できるワケではありませんが、
力になれることはサポートしていきたい」といって
個別の連絡をとり、取材することそこが今、
求められている仕事なのではないかと考えるのです。

 

 

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アメリカのある大学の校長は、
600名の生徒に対して自宅を訪問し、全員の卒業式を行った」
ということがニュースになっていました。

想いと行動が一致している。


ある熱処理金属加工業の社長は、
「人の命を守るため、熱処理加工の技術を通じて
人類の発展へ挑戦することです」と顧客にその想いをつたえ
「仕事に役立つ必要な知識を共有したい」と
社員教育を企画するなどの提案を行い
顧客との関係強化に取り組みを始めました。

 

緊急事態宣言の今、
目の前の売上げを求めるタイミングではありません。
 

多くの人が誤解をしているが、企業は短期的な視点ではなく、
長期的な利益を追い求めるべき存在でなければならないのです。


 

 

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