やたらと「ハイパーインフレが来る!」 「ハイパーインフレが来る!」 と煽る評論家や専門家がいらっしゃいます。
私が、平成4年より土地・株式が暴落し、デフレスパイラルの中、デフレの経済環境になるので、デフレ対策を打ちましょうと申し上げてきました。
その時、私の考えとは逆に、『インフレが来る』と浅井隆氏が、一番バッターでおっしゃり、登場されました。
1995年頃には 藤巻健史氏、朝倉慶氏らが日本の国債が増大するにつけ、インフレが来るとセンセーショナルにおっしゃいました。
今や人気の副島隆彦氏もインフレ説に向かわれています。
このような説に同意し、経営対策を打って、大損失を被った経営者がいらっしゃいます。
・出来るだけ銀行から金を引き出す(借入金を増やす)
・物に変えよと不動産投資、ドル金融投資をする
・これからは、BRICsの時代といって、ブラジル、インド、中国等の外貨を持つ、
投資をする、デリバテイブ商品を購入する
15年前も19年前も5年前も、そして現在も中小企業の経営をやったことのないお方が、ハイパーインフレが来るとの本を出版をされております。
それがセンセーショナルなタイトルであればあるほど、人は飛びつき、売れているとのことです。
「ハイパーインフレ」なる言葉
①超インフレって、いったい物価が、前年比いくらになったら
ハイパーインフレというのでしょうか?
②過去に、どこの国に、いつ頃、発生したのでしょうか?
③その原因は、何だったのでしょうか?
第一次大戦で負けたドイツ
第二次大戦で負けた日本
フォークラン紛争で、英国に負けたアルゼンチン
経済オンチの軍部が政権をとったブラジル
同じく軍事独裁政権の北朝鮮
なぜ、これらの国とわが日本が同じなのでしょうか?
全く、違っているとしか考えられません。
いつ、インフレ(価格上昇)要因が生まれるのか? デフレが止まるのか?
いつ、また、何らかのバブル(ブーム)が発生するのでしょうか?
日本のデフレ(ハイパーデフレではありません)経済の要因は、決して1つではありません。次にあげた項目が、複雑に絡みあって、デフレになっていると思うのです。
デレーション環境です
1、ボーダーレス(国境なく) | → | 海外製品、外国コストデフレ |
2、リーマンショック、ドバイショック | → | 不況、外需不足、供給過剰 |
3、アメリカの赤字たれ流し | → | ドル安、円高 |
4、不況(自動車、半導体) | → | 循環型、資本主義景気 |
5、人口減少若者減少 | → | 需要不足 |
6、低所得者増大 | → | 家計萎縮、需要不足 |
7、国、地方の財政赤字 | → | 建設不況、需要不足 |
8、規制緩和 | → | 自由競争、単価下落 |
9、土地価格低下 | → | 資産デフレ、含み損 |
10、日本デフレ、海外インフレ | → | 円高、輸入品安 |
この1~10は、私のセミナーで毎年、申し上げている点です。
国の政治家も役人もこの20年間、対策を打たなかったのでは決してありません。少々の対策ではこのデフレ、ビクともしなかったのです。
経営者として、これらのデフレ要因、課題、問題点を潰すにはどうすればいいのでしょうか?
考えてみませんか?