menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第50話 「何のために自己資本比率を高めるのか?」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

 私は、自己資本比率を高めて借入金を減じなさい。有利子負債(長期、短期借入金、手形割引)を小さくしなさいと申し上げています。
 
 しかし、自己資本が高いほどいいとは思いますが、果たして70%、80%・・・凄いのは97%の自己資本を持つ会社(存在しています)があるのですが、どうなのでしょうか・・・・
 
 ここまでになればいいのかと申せば、決してほめられたことではないのです。
 
 総資産経常利益率 × 自己資本比率 = 体力指数が1000が超優良なのです。総資産経常利益率20%  自己資本50%でいいのです。
 
 20% × 50% = 1000% 充分すぎます。
 
 自己資本比率も50%~60%で良いのです。
 

 自己資本比率をなぜ高めないとダメかと申せば、企業体力を強くしたいからです。なぜ、企業体力を高めたいかは「戦い」に勝利するためです。
 
 いかなる「戦い」か・・・・・・・・
 
 時代の変化、時流に即応するためです。
 
 時代に即応しようと思えば、古い兵器を投げ捨て、新しい近代兵器で武装し なくてはいけません。
 
 企業において近代的な時代に即応する商品、売りもの、設備、機械、人材を備えるには多額の資金が必要になるからなのです。
 
 サブプライム問題、リーマンショック、トヨタショック、2年前に発生しましたね。こんなこと5~10年ごとに○○○ショックという不況期が業界に襲ってきます。
 
 不況期と言うのは金持ち、無借金会社にはチャンスなのです。
 
 土地、建物、機械はダンピングで安くなります。しかし、どんな経営者でも挑戦意識が萎えます。客数も売上も減る中で、設備に投資したりする経営者はいなくなるのです。
 
 その時、よーく考え、業界での5年後の、10年後を考えれば当然、買ってもよい、買うべき設備、スクラップすべき設備が考えられるはずです。
 
 次の時代の成長戦略、収益向上戦略の為に備えるべき資産、システムを考えるのが経営者の役目です。
 
 「そうなんですよ ○○したいのですよ!」
 
 「やれば いいじゃないですか?」
 
 「先立つものがないのですよ!」
 
 「お金ですか?」
 
 「そうです!」
 
 「借りてくればいいのでは?」
 
 「今でも毎月の返済が・・・売上が減って大変なのです、その上に、銀行はもうこれ以上 貸さないし、社内も反対が多いし・・・」
 
 などの言葉が出ないためにも借入金を少なく、自己資本比率を上げておきなさいと申し上げているのです。不況の時に逆に張るのです

 

第49話 「大銀行も法人税を支払っていない?」前のページ

第51話 「国債が売れないぞ!長期金利が上がるぞ!」次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 残席1枠 第39期生「後継社長塾」2026年4月開講

    セミナー

    残席1枠 第39期生「後継社長塾」2026年4月開講

  2. 井上和弘の経営の核心102項

    井上和弘の経営の核心102項

  3. 井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

    音声・映像

    井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

関連記事

  1. 第207話 「経理担当者はこんな人がいい」

  2. 第177話 「自己資本比率を上げる信念を持て!」

  3. 第16話 「長期固定金利の誘惑」

最新の経営コラム

  1. 第50講 カスタマーハラスメント対策の実務策㊲『出るところに出る!』第2部

  2. 「展示会の見せ方・次の見どころ」(2025年12月)

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2025年12月10日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第41話 仮差押・差押をあまくみてはいけない
  2. 税務・会計

    第24号 中小企業の本当の消費税対策~その3~
  3. 仕事術

    第11回「ヘッドセットでメリット」(後編:目的別おすすめ製品)
  4. 社長業

    第1回「情」という課題
  5. 人間学・古典

    第1回 「日本語を考え直す」
keyboard_arrow_up