今回のキーワード
「運転資金」と「設備資金」
「運転資金」は、仕入から加工・販売・現金回収までの間に、必要となる資金です。現金回収までの期間が長くなるほど、必要となる「運転資金」の額は大きくなります。額が大きくなればなるほど、その運転資金を補うべく、「短期借入金」が増えてゆきます。そうなると、総資産は膨らみ、支払い金利が増えて経常利益が小さくなります。
「運転資金」はできるだけ少なくなるよう、在庫を減らし、売掛金や受取手形の回収期間を縮めてほしいのです。
「設備資金」は、建物、設備、土地など、長期にわたって稼ぐために使用する資産をまかなう資金です。
なので、手持ちの現預金でまかなえなければ、多くの場合、銀行からの融資を受け、「長期借入金」を活用します。
その新たな設備が稼いでゆくことで、「長期借入金」の返済にあててゆきます。不要な土地や有価証券を、長期借入金で買ってしまうと、借金がどんどん膨らみ、返済資金は生み出されず、返済に苦しむこととなります。
経営者は、「運転資金」と「設備資金」を見極めて、資金調達を行っていただきたいのです。