クレーム対応成功の法則『親身的対応7つの手順』
(※秀和システム刊 『ポケット図解 クレーム対応のポイントがわかる本』より、一部抜粋と加筆)
『グリーティングの3段論法』=『お礼』+『お詫び』+『おしゃべり促進』
「このたびはご契約いただきありがとうございます。それにもかかわらずご期待を損なっておりますようで申し訳ございません。もう少しお聞かせいただけますでしょうか」
あらすじだけでは原因の所在は断定できないのに安易にお詫びをしていいのか。いいんです!
あらすじを聞いただけでは事例のすべてを正しく聞きとったことにはとうていなりませんが、あらすじの区切りがついた時点で、『グリーティングの3段論法』を『好感発声の3原則』を使って言います。あらすじを聞いただけですぐに『お詫び』を言うのは、安易に企業側の非を認めることになり、お申し出者を傲慢にさせてしまうのではないかと心配しているとしたら、それはスキル不足です。お申し出者はひとことのお詫びを求めて連絡して来ているのです。だから単純にそのニーズに答えておかないと最初からこじらせてしまうことになります。但し「申し訳ございません」と一言だけ言ってはいけません。そして「製品が壊れてしまっているようで申し訳ございません」と事例を復唱してお詫びを言うのもいけません。あくまでも困っているお気持ちに「申し訳ございません」と言うのです。
「***な思いをおかけしたようで申し訳ございません」と相手の困った気持を入れること
『お詫び』をしても非を認めたことにならないようにするためには、お申し出者のお困りの気持ちを掲げてお詫びをする事です。製品や契約の事例を掲げてはいけません。なぜならその事例を発生させてしまったことを認めたように勘違いさせるからです。その事例を発生させたのは今は誰かはわからないが、いずれにしても「嫌な思い」をさせるきっかけになっていることをお詫びすることがここでは重要なのです。そして『お礼』や『おしゃべり促進』の言葉で『お詫び』言葉を挟むことで、『お詫び』だけがクローズアップされてない効果を狙います。