他人に『拒否の意思表示』が苦手な担当者が、自動的に『拒否の意思表示』したことになるトーク例<拒否編>
相手の話を最長20分間、「傾聴』しながら聞いている間に、相手の不満や、製品の問題点や、相手の希望などがわかってきます。わかってきますが、担当者はすぐに返答してはいけません。一旦、電話を切って、お客様のご不満の状態は事実か、原因はなにか、それにより、このお客様に、企業としてどのような対応を提示するかを、先輩や上司や、関係部門と話し合うことをします。
しかし、まだ、詳しく調べることをしていない時点で、回答を求めるお客様や、一度、切電したいのに、切電させてくれないお客様や、事実を調べて会社として提示した内容に不満を持ち、今の回答を転換させる要求をするお客様などがいた場合、その電話対応をしている担当者のあなたは「この電話のままでは、これ以上の回答は無理です」という意思表示をしないといけません。
何度も言いますが、相手がいくら、お客様だからと言って、会社の調査のための要望に対応してくれない、また、会社の回答を覆すことを求める人に『申し訳ございません』は言わないでください。その時のためのこちらのお客様の要望拒否の意思表示トークを紹介します。
担当者の言葉 → | お客様の無茶トーク→ | 担当者の『拒否の意思表示』トーク |
品名・品番・購入日・購入店・購入価格を教えてください。 | わかりません・忘れました そっちで分からないですか。 |
それでは、分かりましたら、お電話をいただけますでしょうか——と言って一度切電 |
お客様のフルネーム・電話番号・住所を教えてください。 | いやです。言いたくないです。 個人情報保護の観点から、言いたくない。 |
それでは、対応は進展いたしませんので、お気持ちが変わりましたら、お電話をいただけますでしょうか—と一度切電 |
現品を送ってください。 | いやです。忙しいので、 なし崩しにされるので。 私の言っていることが信じられないのか。 |
現品の到着後、調査を開始いたします。早急に調査をし、会社としてお返事をしたいと思っておりますので、到着をお待ちしております――と言って一度切電 |
《結果報告》 調べた結果、こちらには原因が特定されませんでした。 |
それでは納得できません。家まで謝りに来てください。 | このお電話で、私共のルールをはみ出すお約束はいたしかねます。改めてお返事いたします。――と言って一度切電 |
《結果報告》 調べた結果、私共に不足の対応がございました。ご不安なお気持ちにさせてしまい申し訳ございません。 |
あなたが謝罪に来なさい。 誰でもいいから5分で来なさい。 偉い人が来なさい。 |
このお電話で、私がすべきお返事以外のお約束は致しかねます。改めてお返事をいたします。――と言って一度切電 |
こちらに不足の対応がございましたので、***をご負担いたします。 | この期間の、困っていた気持ちに対しても損害賠償をしてほしい。 | このお電話で、私がすべきお返事以外の回答は致しかねます。改めてお返事をいたします。ーーーと言って一度切電 |
担当者のあなたが困ってしまうことを相手が言ったのであれば、とにかく一度切電をすること。その時に、礼儀正しいトークをきちんと言うこと。近頃では、誰にとっても無礼な『いきなり切電』をする担当者が増えています。切電をしても良いけれど、この表の右端の礼儀正しいトークを必ず言うことを守ってください。