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- 第44回 『天才たちの日課』(著:メイソン・カリー)
涼しく過ごしやすい日が続き、
ようやく、秋の実感が湧いてきました。
芸術の秋、読書の秋、食欲の秋…
秋は何をするにもいい季節。
成果をより大きくするためにも、
より効果的な時間の使い方を取り入れたいものです。
古今東西の偉大なる実績を残した人々は、
いったいどんな日常生活を送っていたのだろうか?
華々しい成果のウラにある、
見えない部分のことが知りたい!
そんなことを思っていたところ、
これ以上ないほどの一冊に出会いました。
『天才たちの日課』メイソン・カリー(著)
です。
一昔前から現代に至るまで、世界に名だたる
小説家、詩人、芸術家、哲学者、研究者、作曲家、映画監督ら161人を紹介。
それぞれの仕事、食事、睡眠、趣味、人付き合いなどが
具体的なエピソードを交えて描かれ、
どのように時間を使っていたのかがリアルに見えてきます。
「やっぱりそうか!」と思うものもあれば、
「そういう考え方があったか…」と意表をつかれるものも。
時間活用に関する興味深い考え方や事実が
今までにないレベルで掲載されています。
個人的には
アーネスト・ヘミングウェイ
レフ・トルストイ
ジョン・アダムズ
ヘンリー・ミラー
ジョン・アップダイク
ゲルハルト・リヒター
バーナード・マラマッド
の習慣が印象に残っています。
自分は時間の使い方がまだまだ甘いなぁ、
ということを痛感させられましたね。
と同時に、時間の使い方を改善することによって、
今よりもっとパフォーマンスを上げることができる、
という希望も生まれました。
『習慣は聡明な人間においては野心の表れである』
W・H・オーデン
思わずメモをとりたくなるような名言も豊富。
残り少なくなってきた2015年を実り豊かにするためにも、
ぜひとも読んでおくべき一冊です!
尚、本書を読むときに、おすすめの音楽は
『メンデルスゾーン:交響曲全集』
クラウディオ・アバド指揮 ロンドン交響楽団
です。
天才メンデルスゾーンの音楽が、本書から得られる実りを
より豊かにしてくれます。
ぜひ合せてお楽しみください。
ちなみに、他の本で読んだところによると、
メンデルスゾーンの幼少時の教育環境は
凄まじいものがありますよ!
これぞ英才教育。
今、日本でここまでやってる人は、まずいないでしょう。
天才を天才たらしめるものを知ることは
大きな意味がありますね。
では、また次回。