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戦略・戦術

第63話 「すべて正社員でこなす時代ではない」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

 すべて正社員でこなす時代ではなくなりました。
 
 柔軟に人員を増減できる組織(社員の数を必要に応じて、柔軟に増やしたり減らしたりできる組織)が利益を稼ぎます。
 
「それはおっしゃる通りだが、日本でそのようなご都合主義の組織が成り立つわけはない」という反論が聞こえてきます。
 
 それは、すべて正社員でまかなおうと考えるからいけないのです。
 期間限定社員(パート、アルバイト、契約社員)やアウトソーシング(外注)といった形態をもっと多用することです。
 
 正社員の数は最小限に抑え、溢れた分を期間社員やアウトソーシングでまかなう。勿論これは、従来から各社で採り入れてきた方法です。
 しかし、私の目から見たら、まだまだ徹底できていない。
 
 仕事の量や質から見て、これが徹底できないのは、実は現場のリーダー、監督職に原因があります。
 正社員でも変形労働時制、週40時間 1か月177時間 3カ月531時間 6カ月1062時間で勤務日、勤務時間を割り振りすればよいのではないでしょうか・・・
 
 例えば、15日から24日までの10日間だけ臨時で人を雇うとき、本当に必要になるのは15日からなのに、当日に人が集まらないと困るからとその数日前から雇い始めたりしています。又、24日まででいいのに、必ず2~3人は「よく働く」からなどと言って残すことがあります。
 
 これらは皆、会社のためではなくて、自分のためなのです。どの会社でも、現場任せにしておけば、必ず余裕を見て人を雇う。結局「慢性的に人手が足りない状況」を現場が作って、それなら正社員でとなり、組織を水ぶくれにしています。
 
 現場は自分のフトコロが痛まないから、必要な時に必要な人手だけあればいいという発想になかなかなれないのです。その結果、オフになっても人員が一向に減らない。
 
 アウトソーシングは、中小企業の一部にも普及してきましたが、大勢になっていません。
 
 第一、社長自身の頭が切り変わっていないのです。
 今でも、秘密、ノウハウが漏れるからダメだと、アウトソーシングを嫌がる社長は少なくありません。
 
 食品関係に多いですが、我が社独自のこの味で売れているとか、材料のこの配合が決め手だとか・・・
 実際は、それほど特別なノウハウなど何もないのに、こだわるのです。
 そんな重要なことを他人に任せてしまっては・・・・と考えてしまうから、全部まる抱えしようとする。しかし、実際には、商品そのものの力だけではなく、会社の企業力で売れているケースが多いのです。
 
 コストダウン力、販売力、販売チャネル構築力などの総合的な力で売れているのです。だから、商品を真似されることを恐れる必要はないのに、あえて自分の組織に抱え込んでしまっているのです。
 
 何でも正社員にやらせないと気が済まず、組織の硬直化、肥大化を招いて利益が出にくい会社にするほうがよほど恐ろしいと考えるべきです。
 
 なかには今時、旧弊な労働組合の反対があってアウトソーシング出来ない会社があります。組合の仕事が減るのはまかりならんというのだからあきれますが、現実にそれを認めてしまっているのだからしょうがない。組合も組合なら経営者も経営者です。
 

 「外国人の労働者」の活用について一例をあげておきます。
 
 老人病院であるY病院(300床)は、介護士のヘルパーとして日系ブラジル人を十数年前から大勢採用している。
 老人介護のヘルパーは大変な重労働で、人員の確保にはどこの病院でも苦労しています。
 
 Y病院は、ブラジルにお住まいの元校長先生と契約して、現地で就職希望者の面接をしてもらい、先輩の話も交えながら労働条件や病院の事情をよく説明して上で、毎年コンスタントに日本に派遣してもらう仕組みを作ったのです。
 日系ブラジル人は自分達の代で信用を失ってはならないと、勤労意欲もマナーも良く、言葉の問題も、ものの2~3カ月で解消、2~3年働いてブラジルでは大金となる貯金をして喜んで帰っていく。その誠実な働きぶりは、病院の評判を一層あげています。
 
 病院側は、良質の労働力を日本人のヘルパーよりはるかに安い賃金で確保でき、介護士とヘルパーによる行き届いた看護が、入院者からも、その家族からも好評なのです。
 
 ブラジルに限らず同じく国境をこえているコンビニの店員さんは、いったい何十パーセントが外人なのでしょうか?

 

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