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第99話 危機感をもっていました人手不足時代が 又 やってきました part1

強い会社を築く ビジネス・クリニック

今後とも人件費を含む労務費はどんどん上昇し、企業利益を圧迫する大きな要因となります。
その要因は
(1)少子高齢化 若者人口の減少
(2)社会保険料等法定福利費の労務費の増大
(3)人手不足、定着率の悪化からくる募集費の増大
(4)余剰人員の調整困難
(5)労働法改正による負担増
(6)給料・賞与・就業規則・退職金制度の硬直化
でしょう…
 
厚生労働省の官僚人材は、社会主義国家と同じ考えではないかと、私は思っています。
民主党が政権を取って、ひどくなりました。
 
安倍首相は、それを大改正しようとしていますが、これは別として
(2)の社会保険料、毎年、チマチマと隠れるように上げています。
これは一種の税金ですよね。
 
(3)の人手不足は業種によって発生し出しました。そして、(3)は(4)の余剰人員と関係します。
(5)は規制の強化ではなく直接的、間接的に労働問題を起こさせます。
 
週48時間労働は今や週40時間労働、有給休暇の増加、
労働時間割増賃金率が20%→50%
障害者雇用促進法による負担金増大も平成27年には、中小企業100人規模にも影響を及ぼします。
 
社員一人あたりに要する労務費全体は、基本給の1.5倍から2倍近くになると考えておくべきです。
 

近頃の報道でユニクロが1万6千人を正社員に登用、
ワタミは、人手不足解決の為、全店舗の1割の60店舗を閉鎖する。
すき家のゼンショーHDは、30店舗を閉め、深夜営業を止める等々いろいろ伝わってきます。
この失われた20年の不況期で失業率が高まり、外食産業や小売業が、これらの人々を低賃金で吸収し、収益性も確保してきました。しかし、このビジネスモデルも崩壊しました。
 

デフレ脱却は、日本の重要な経済目標になり、国民も消費税アップを容認し、安倍自民党政権の打つべき手に期待しました。
三本の矢の一、二本目は放たれ、三本目も時間はかかるにしろ、安倍首相は次の手を打つでありましょう。
現実に失業率は改善され、たちまちパートの募集は困難になってきています。
新規採用の募集を行っても応募者はぴたっと止まっています。
 
少子高齢化により、就業者人口は、年々少なくなってゆくのです。
いかに対策を打とうとも、世の中には「労働集約産業」というものが存在します。外食産業、小売業、建設業、物流運送業、人的サービス供給業、介護であり、医療の分野です。
これらの産業は、時流、環境が急に変化して、人余りから人不足に変わった途端に、非常に忙しくなります。景気が良くなったとしても、人件費労務費がアップし、たちまち収益で赤字に転落することになります。
特に前々から私が危惧している薄利体質、高賃金の体質の会社では、倒産の危機に陥るからです。
 
この数年、私は、関係先には借入金を減らし、安売り価格志向ではなく、価値を売る、商品開発を勧めてきました。たとえ人が不足しても、1時間当たり給与を高くして、人を集めればよい。安い時間給社員では闘いの戦隊は組めないと思っていたからです。
 
労務対策の弱い企業は打つべき手を着実に打たないと、じんわりと体力を弱めることになると思います。

 

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