menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

不動産

第20回 来訪客には常にモデルルーム等に関してのアンケートや感想を書かせて、お土産をあげる事

売れる住宅を創る 100の視点

「 東日本大震災 」に依る「 福島原子力発電所 」の事故で現在住んでいる場所より避難を余儀なくされた方々に心より御見舞申し上げます。
 
さて、今回はフェーズ3「 顧客の声を知る 」の第三の項目『 来訪客には常にモデルルーム等に関してのアンケートや感想を書かせて、お土産をあげる事。 』のお話を致します。
 
未だに「 東日本大震災 」の影響で不動産購入予定者の購入意欲がかなり落ち込み、販売事務所・モデルルームへの来訪客はかなり減っているとの事です。
 
ですので今回は少ない来訪客を購入契約へ持ち込み、契約率を高める為の方策を御説明致します。
 
連日、関東地方では余震が有り、その様な状況下で販売事務所・モデルルームに足を運んでくださる来訪客は貴重な存在です。その様な方々はかなり購入意欲が有りますので、是非とも購入契約に結び付けるのが大切です。
 
財閥系や大手ディベロッパーでも「 東日本大震災 」後はかなり販売事務所・モデルルームへの来訪客が減っている様なので、中堅ディベロッパーに於いては来訪客に対して財閥系や大手ディベロッパーと同様の対応をしていましたら負けると思います。
 
私の見る限り、財閥系や大手ディベロッパーの来訪客への対応は、来訪時に販売担当者が出て来ましてモデルルームを案内し、その後販売担当者は来訪客を接客スペースに案内してアンケート用紙を渡し、記入させて「お客様、如何でしたか?」と質問して景品(500円
のクオカード等)を渡してお仕舞いです。この様な対応でも売れるのは財閥系や大手ディベロッパーはブランドが有るからなのです。
 
ブランドの無い中堅ディベロッパーが来訪客にこの様な対応を致しましたら、まず購入契約に結び付きません。
 
そこで私の提案ですが、販売事務所・モデルルームに来訪客が来ましたら、まず受付で客の名前(苗字)を聞き「本日はお忙しい中を○○様、御来場戴き有難うございます。○○様に販売担当者を同行させて御説明させて戴きますので少々御待ち下さい。」と言って直ぐに景品を渡す事が大切なのです。来訪客にとっては「お客様」では無く名前を呼ばれて、直ぐに景品を貰いますととても気分が良いのです。まず最初にこれを実行してください。
 
ちなみに、20数年前より私が何回も海外出張で色々な海外航空会社のビジネスクラスに乗った時にキャビンアテンダントから食事や飲み物のサービスの時に「ミスター、ウスイ」と声をかけられたのは、沢山の航空会社の中でただ1社のアメリカン航空でした。とても気分が良かったのが未だに忘れられず、現在でも海外へ行く時はアメリカン航空のビジネスクラスで行っています。ノースウエスト航空はファーストクラスに乗っても私に苗字で声をかけてきませんでした。その結果、デルタ航空に吸収されたのだと思います。アメリカン航空は顧客を気持ちよくさせている術を心得ていますので、未だに健在です。殆どの海外航空会社はビジネスクラスに乗っても「YOU」で声をかけてきます。
 
話しが横道に反れましたが、顧客対応には大切な事なのであえて申し上げました。
 
そして、販売担当者が先導してモデルルームへ案内致し、物件の特徴を来訪客に判り易く説明して意見を聞きアンケート用紙に記入致します。同業他社のモデルルームとは異なる箇所は特に判り易く説明し、客の意見を引き出しアンケート用紙に記入が重要です。この時に絶対に言ってはならない言葉が有ります。それは同業他社物件の批判や悪口です。顧客にとっては耳障りの良い物で無く、それを言った販売担当者の品格を疑います。これは肝に銘じて下さい。
 
モデルルーム案内を終えましたら、接客スペースに案内して来訪客に販売担当者が記入したアンケート用紙を渡し、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、家族数や年収(世帯合計)を書き込んでもらいます。
 
書き込んでもらいましたら、アンケート用紙を販売担当者に渡してもらい、それからこの販売事務所・モデルルームに来られた理由を聞き出します。そして更にモデルルームの良い所や悪い所を忌憚無くしゃべってもらいアンケート用紙に記入致します。立地条件や価格の妥当性等も聞きアンケート用紙に記入いたします。
 
ここまで致しますと、来訪客と販売担当者はかなり距離感が無くなりうちとけてきます。顧客側も気楽に色々質問をしてきましたり、オプションの事や若干の価格交渉をしてきます。
ここまできましたら、もう購入契約に行くのは時間の問題です。
 
この販売が芳しくない時期、特に奥様(女性)の御要望はなるべく沿う様にし、再度来訪してもらい契約に持ち込む事が重要です。
 
来訪客が帰る時に「お気に召すかどうか判りませんが、これをお持ち帰り下さい。」と言ってお土産を渡すのです。このお土産はかさばらず、重くなく30才~40才位の女性の方が欲しがる2~3千円位のものを選ぶのがコツです。
 
この様にすれば確実に来訪客の契約率は上がります。是非、試して下さい。
 
尚、来訪客を多く呼び込む方法はこのコラム第15回『 多くの来訪客を呼び込む戦略が大切 』に詳しく述べましたのでそちらを御覧下さい。URLは下記です。
 
http://www.jmca.jp/column/jyu/jyu15.html

 
 
以上
 
  
碓井民朗

第19回 アンケートには「物」と「金」を常にリンクさせる事前のページ

第21回 顧客の声やアンケートを「金科玉条」にせず、分析する事次のページ

関連記事

  1. 第17回 クレームが出ないように、ハード面での最低基準としての「設計基準書」を作成し、会社の憲法として如何なる場合でも遵守させる事

  2. 第29回 売主は設計者の良い面を引き出し、今迄のマンネリ化した設計を押し付けない事

  3. 第78回 キッチン動線は多い方が使い易い。

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 人間学・古典

    第九話「目的と注意力」
  2. 経済・株式・資産

    第47回「新成長戦略3 先端産業分野(航空宇宙・ロボット・バイオ)」
  3. 戦略・戦術

    第188話 「資本金が1億円以下の中小企業の方が利点は多い!」
  4. 社長業

    第51回 出会いは全ての始まり
  5. 戦略・戦術

    第3回 お客様に繰り返しご利用いただく会社創り
keyboard_arrow_up