日経BP社は、「技術」「マーケティング」「消費」の3つの分野で、中長期的に注目すべきトレンドを分析した『トレンドマップ2019」を発表した。このトレンドマップは、各分野の専門家等に経済インパクトと将来性の観点でアンケートを実施しスコアリングしたもので、この3分野で経済インパクトの一番大きいキーワードとして選出されたのは、「スマホ」「EC」「アクティブシニア」となった。
「技術」分野で1位になった「スマホ」は、消費者の日常生活に必要不可欠なデバイスとしてのポジションを確立しており、その経済インパクトの大きさから、AI(人工知能)、 IoT(Internet of Things)、キャッシュレス決済、5G(第5世代移動通信システム)などのキーワードを抑えてトップとなった。後を追うこれらのキーワードは、すべてスマホ関連と括ることができ、新しい技術はすべてスマホに集約されている感がある。
「マーケティング」分野で1位になった「EC」は、経済インパクト、将来性の両面においてダントツトップである。これは、ご存知の通りアマゾンや楽天が牽引しているEC市場の右肩上がりの成長と、ECサイトを通じて継続購入するサブスクリプション消費があらゆる分野に広がっていることなどから、さらに期待値が高まっていることが背景にある。
そして、「消費」分野で1位になった「アクティブシニア」も、経済インパクト、将来性の両方でトップとなった。近年は、シニアマーケティング関連のビジネスを多く見かけるようになり、商品・サービスも急増している一方で、まだ成功事例が少なく、どこの企業も模索段階と言える。
この「技術」「マーケティング」「消費」の3分野は変化が激しく、注目のキーワードも短いスパンで入れ替わる。それだけに一時の流行でなく、中長期に注目すべきトレンド(潮流)を見極めて、新商品開発やマーケティング活動に活かしていくことが重要である。