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製造業

第213号 曖昧な標示はないか

柿内幸夫─社長のための現場改善

 残暑お見舞い申し上げます。今年は立秋が8月8日ですから、これからのご挨拶は「残暑お見舞い」となります。まだまだ暑い日が続いていますから、実感が伴いませんね。

 先回、緊急にということで安全対策のお話をしましたが、読者の方々からもう少し続けてほしいという声がありました。そこで、今回も引き続き安全についてのお話をいたします。

 先日、朝の早い時間から東京のビルの3階の会議室で仕事をすることがありました。私は8:30頃に窓から外を眺めておりました。すると隣の空き地が工事中でちょうど工事現場の朝礼が始まったところでした。

 40人位の作業者の前で一人の監督者(らしい人)がマイクを使って話をしています。上から見ていると、その人は姿勢が何となくだらしなく、前かがみでノートを読んでいます。

 そして、声が小さい上に準備不足で「アーオー」言いながら、なかなか要点がつかめないダラダラしたスピーチです。

 さて、作業者の方はと見ると、これまた見事にダラダラしています。横を向いたりおしゃべりをしたり、動き回ったりしていて、私は他人事ながらこの現場で事故が起きないといいけど、今日あたり危ないのではないかな…などと、勝手なことを想像しました。

 ところが、そのダラダラした監督者が話を終え、次にもう一人の人が出てきた途端に、雰囲気がガラリと変わります。

 その方はいい姿勢で、そして大きな明るい声で「おはようございます!」と挨拶をされたのですが、その瞬間に40人全員の態度がガラッと変わりました。

 みんなシャキッとして前を向いて、その方の話をしっかり聞き始めたのです。その話は準備されていて分かりやすく、元気が出る内容でした。

 私はその時の全員の姿のすべてを高いところからずっと見ていたので、その一瞬での圧倒的な変化に驚かされました。

 こんなに変わっちゃうのか?!ということです。少し前に、この現場は危ないと思ったばかりなのに、その時は、この現場は大丈夫だなと思い始めていました。

 皆さんの現場での朝礼はいかがでしょうか?先回「ラジオ体操の様子を見てみましょう」と申し上げましたが、朝礼がどのように行われているかも見てみましょう。

 特に管理監督者の方はリーダーとして、部下の皆さんがシャキッとするような話を明るく良く聞こえる声で堂々としてくださいね。

 さて、次の二枚の写真をご覧ください。どちらも私が仕事場に行く途中で撮った歩道の写真です。ポイントは「自転車と人が道を分けて通行する」という分離線です。目的は安全だと思います。

kaki213-1.jpgkaki213-2.jpg
 上の写真の道路なら安全に使えると思います。しかし下の写真はどうでしょう。人が一人歩けば、もうそれで一杯になってしまう狭い幅の道路に中央線が引かれています。

 線を引いた人はそれでお終いかもしれませんが、その後にずっとここを歩く人は、この線をどう使えばいいのでしょうか?

 表示が曖昧だと使い方も曖昧になります。そして、普段は特に問題と思っていない場所であったのに事故が起きてしまう。起きてからでは遅いのですが、そこで働いている人の誰もが「いつかは起きるような気がしていた」と言う。

 こんなことになっては大変です。しかし私が撮った写真は事実です。さて、お願いがあります。皆さんの工場の中にこの危ない表示線のような事例がないでしょうか?

 けっこう、こういうことって誰も文句を言わないで受け入れてしまうのですが、実はとても危険です。

 暑い日はこれからもしばらく続きます。事故は起きる1秒前まで安全です。しかし起きてしまえば元に戻ることはできません。再発防止ではダメ、絶対未然防止です!

 早速のパトロールをお願いします。

 8月10日に東京で、緊急セミナーを開催します。日本のモノづくりは、今、大変革期を迎えています。過去と同じ考え方・つくり方では、到底生き残ることはできません。そこで今回、中小メーカー企業が、どんな環境変化にも耐え、生き残るための5大戦略を述べたいと思います。

  セミナーの詳しいご案内、申し込みは以下よりお願いします
http://jmcasemi.jp/seminar/seminar.php?CONTENT_ID=426 

kaki213-3.gif

copyright yukichi

※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。etsuko@jmca.net

 

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