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第七十六話 「お互いの情報を教えあおう」、「現場ありき」(株式会社博水社)

社長の口ぐせ経営哲学

「割るならハイサワー」のCMで知名度の高い炭酸飲料“ハイサワー”を製造販売しているのが株式会社博水社(東京都目黒区)。創業82年目を迎える老舗の飲料メーカーであり、看板商品の「ハイサワー」が誕生して30年、今でも続くロングヒット商品を持つ。二代目社長が、わが輩のつくったサワーの意味から『輩サワー』と名付け、「ハイサワー」になったという。


三代目社長は女性社長の田中秀子氏(2008年4月に就任)。現会長の専一氏(80歳)と久子の二人姉妹の長女である。1980年に入社、営業畑の第一線で走り回る。田中秀子社長が社長に就任する前の2003年に、現場の声を吸収した商品開発に着手する。女性目線のダイエットサワーを出したが、当初、「酒を割る飲料にダイエットものを選んでまで、男は酒は飲まない。売る意味がない」と酷評されたが、2005年には製造量が前年比2倍となるヒット商品になった。


同社の事業内容は清涼飲料水の製造・販売である。同社の17品で使うレモンにはこだわっている。世界的な有名生産地であるイタリア・シチリア島で生産契約農家が栽培していて、原料収獲地域・収獲時期・農薬使用状況などの情報の追跡が可能なトレーサビリティが確立されたレモンを使用している。また、レモンを丸ごと使用しないで、レモン1個の30%(中心の果肉部分のみ)しか搾らないという“一番搾り果汁”を使っている。


最近、レトロなハイボールが家飲みとともに人気を集めている。その「昔ながらに自分で酒を他のものと割って飲む楽しさ。また、酒の濃さを変えられる便利さ」のトレンドを掴み提案している。沖縄版ハイボールとも呼ばれル「島ハイサワー」。泡盛をハイサワーレモンで割るその飲み方は沖縄県内の居酒屋でも人気になり、この夏、東京へも上陸している。“島ハイサワー”人気が徐々に上昇中という。


田中社長の経営信条は「先輩社員には常に敬意を表し、虚勢を張らない、辞を低くして、自分の困っていることを正直に打ち明けて、周囲の意見を聞き経営に生かす」「新旧全社員に分け隔てなく接し、両者の融和・融合を図ることが大切」を掲げている。陣頭指揮を取る田中社長は「お互いの情報を教えあおう」「現場ありき」が口ぐせである。小さな会社だから、風通しを良くし、情報を共有することが重要なことと、判断している。


「社員に教えてもらうことばかり。顧客にもいろいろ教えてもらうことが多い。居酒屋とのコラボレーションも大切にしています。居酒屋のための販促グッズも、エンドユーザーが興味を持ち、専門店の販促グッズで販売するということもありました」と笑顔で語る田中社長。元気さが伝わってくる老舗飲料メーカーの次の商品づくりが期待される。


 

                                                        上妻英夫

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