こんにちは。一気に秋が深まりました。変わりなくお過ごしですか。
秋といえば芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋…。いろんな楽しみ方がある中で絶対的に外せないのが「食欲の秋」。この時季は新米のほかに栗、柿、松茸、里芋、さつまいもなど旬の恵みをいただく機会もあるかと思います。
そうしたとき、「味わってみて、どうだったか」その感想を添えて手書きのお礼状を送りませんか。
相手に「贈ってよかった」と喜んでいただけるだけでなく、「さすが、できた人だ」「わざわざ手書きの手紙だなんて、そんな一面があるのか」などより一層の評価や信用につながるはずです。さらには、書いた自分も「ちゃんとお礼ができてよかった」「しっかり対応できた」といい気分を味わえるでしょう。
今号ではその信用が高まるお礼状の書き方をご紹介します。
経営者・管理職向け、便箋の選び方
お礼状を書こうと思ったとき、まず気になるのがどんな便箋を使えばいいか、便箋の選び方ではないでしょうか。
日頃から書き慣れている方なら気に入った手紙道具を揃えていると思いますが、久しぶりに書く方や、ほとんど書いたことがない方の場合、まず文具店やネットショップで便箋を買うところからはじめるものです。
その際、次のポイントを参考にされると、失敗がないと思います。
便箋を選ぶポイント
- 無地(罫線のみ)の上質なものを選ぶ
- 上質感のある便箋の目安は1冊800円~
- 大きさはB5サイズ以上のものを選ぶ(手の平サイズのミニ便箋は若年層向け、カジュアルな印象を与えるので避けるほうが無難)
- 縦書き、横書き、どちらでもOK
- デザイン性の高い便箋も、気に入ったものならOK
- 便箋と封筒をセットで買うといいが、こだわらなくてもOK(社名入りの社用封筒を使っても失礼にはあたりません)
なお、筆記具のおすすめはこちらです。
筆記具のおすすめ3選
- 万年筆
- ゲルインクボールペン
- 筆ペン
の順です。
青字のインクで書くと、字の上手下手に関係なく明るく若々しい印象を与えます。上手に書こうとするより、のびのび自分らしくつづることをおすすめします。
押さえておきたい基本マナー
次に、書くときに意識するといいポイントを順番にご紹介します。
お礼状を書く時のポイント
- 冒頭で相手の社名と肩書き、名前を書く
文末に相手の名前を書く書き方もありますが、メールと同じように一行目に書くほうが書きやすいと思います。 - お互いに顔を知っている相手なら、メールと同じように「いつもお世話になっております」から書き始めてOK。頭語と結語を使って書くなら「拝啓」「敬具」が無難
- 季節の挨拶の定型句「〇〇の候」は書かなくてもOK
- 文章構成は以下を参考に
①季節のあいさつ、または、日ごろの厚誼のお礼
②いただいた物のお礼
③食べてどうだったか、その感想
④今後の厚誼を願うひと言
⑤寒くなる時季の健康を気づかう言葉 - 文末に自分の社名と肩書き、名前を書く
- 日付は書いても書かなくても、どちらでもOK
- 封筒に住所と宛名を手書きする
印刷や宛名ラベルではいけないわけではありませんが、手書きのほうが丁寧です。
都道府県名や社名の株式会社/有限会社などは略してかまいません。ただし、名前を間違えたら書き直します。
名前の漢字は間違いやすいので、名刺やメールの署名を見ながら慎重に書きましょう。
美味しかった以外の言葉で気持ちを伝える
上に書いたうち、いちばん大事なのが、4.の③食べてどうだったか、そのいただいた物の感想です。
ほとんどの場合、「美味しかった」のひと言に集約されるところですが、仮に「美味しかった」以外の言葉で表現するとしたら、どのような言葉が見つかるでしょうか。例文を参考にして、ご自身で考えてみましょう。
例/新米をいただいた場合
- もちもちして、さすがに新米は一味違うと感じました
- 炊き立てご飯を二度もおかわりしました
- 早速、家族でいただきました。二合のご飯があっという間になくなりました
- 冷めても味が落ちないのですね。おにぎりにしたら、また格別でした
- この時季に新米をいただく以上の喜びはありません
- 妻(家族)も喜んでいます
例/柿をいただいた場合
- 旬の果物をいただくと、まさしく秋を感じます
- 甘くて濃厚な味わいでした
- 水分が多くて、ジューシーな柿でした
- ずいぶん大きくて、立派な柿でした
- 旬の味覚には力がありますね。食べた途端、元気が出るようでした
お礼状はすぐに書いて送るに越したことはありませんが、2~3週間ほどであれば遅くなってもかまいません。少し時間がかかりそうなときはまず電話で感謝の気持ちを伝え、後日、落ち着いて書きましょう。
参考にしていただけたら、幸いです。