勝ち組と負け組が明確になる今、経営者の判断がブレると会社は、これから負け組に入ってしまうでしょう。しかし、経営者の判断が理念を軸に、ブレなければ、会社は、生き残り、勝ち残ることが可能です。
なぜなら、先行きの見えない日本で現場は、経営の判断が常にブレない会社なら、その会社を信頼して“ついていこう”と思い、顧客の声に耳を傾け始めるからです。
会社は、永続する必要があり、永続させるには儲からなければならず、そのためには、顧客の声を聴き、必要とされる会社になり、利益を生み出すことが不可欠です。
経営者は代わりますが、変わらぬ経営理念を軸にブレない経営を実践し、会社の風土を築けば、現場が一つとなり、顧客になくてはならない会社には何が必要か?探り当てることができるのです。
そこで今回から全三回で、“ブレない経営”を実践し、顧客リピートを生み出している会社を事例に、企業風土を売り上げに結びつける仕組みを、経営理念で解説いたします。
~こだわりで風土をつくる~
生活の木は、ハーブある暮らし「ハーバルライフ」を提案し35年のハーブ・アロマテラピーの販売を手がける専門店で日本全国都道府県店舗展開を目前とする優良企業です。
ハーバルライフとは、身の回りにハーブのある生活のことをさし、同社はこれを実現させるために現場で働く人がハーブオイル、ハーブを用いたセラピー(治癒)などを消費者に紹介することで日常でのハーバルライフをお伝えしています。
生活の木の特徴は、現場で働く人が全てお客様と同じ目線であることです。
つまり、お店=生活者の目線であれば、お客様はお店の現場と共にハーバルライフの素晴らしさに共感し、そしてハーブを学び、共に楽しさを共有するのです。
現場の力が全てとなり、お客様と共感を生み出す同社はミッション(会社の使命)を
「世界一思いやりのある企業を目指す」と掲げ、同時にミッションを実現するために、“ブレない経営”を以下の6つのこだわりで具体化することで、日々現場が<働くプライド>を意識し、現場に一体感をつくり上げ、企業風土を堅固なものにしました。
<生活の木>6つのこだわり
1、「オリジナリティー」
2、「オール自前主義」
3、「一環流通体制」
4、「本業を通じての社会貢献」
5、「物語を価値にしていく」
6、「事業を仕事を楽しみ味わいつくすこと」
~風土(仕組み)を文化(取組み)にする~
生活の木は、企業風土を6つのこだわりで醸成するだけでなく、更にこれらを現場のやりがいに落とし込むために、上記6つのこだわりを売上げに結びつく内容として、以下のように“3つのために~”に置き換え、現場に伝えています。
1、「オリジナリティー」
2、「オール自前主義」
3、「一環流通体制」は、
>>>お客様に“ここしかない”商品やサービスを提供するために、
* “ここにしかない”商品やサービスがあれば、価値(売れる)になる
4、「本業を通じての社会貢献」は、
>>>お客様に<思いやり(会社の存在意義)>を提供するために、
* ハーバルライフの紹介=社会貢献であれば、価値(売れる)になる
5、「物語を価値にしていく」
6、「事業を仕事を楽しみ味わいつくすこと」は、
>>>お客様と現場が共感しあい、楽しさを共有するために、
*ハーブのある生活を現場がお客様と共に育めば、価値(売れる)になる
ミッション(会社の使命)は、現場が働くことに意味を見出し、働きがいを日々感じるために、明文化されています。
ミッションを現場が自分ごとのように感じるには、風土(仕組み、こだわり)だけではなく、文化(取組み、価値(売れる))が重要です。
“ブレない経営”を実践し、顧客リピートを生み出すためには、つまり、企業風土(仕組み)を企業文化(取組み)にまで落とし込み、売上げ (価値)にまで言い換えることが不可欠なのです。
参照:「生活の木」ホームページ
http://www.treeoflife.co.jp/aboutus/concept.html