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第13回 社員の幸せを考えるブレない経営とは?~事例:オーケースーパー

オンリーワンで勝ち残る企業風土づくり

勝ち組と負け組が明確になる今、経営者の判断がブレると会社は、これから負け組に入ってしまうでしょう。しかし、経営者の判断が理念を軸に、ブレなければ、会社は、生き残り、勝ち残ることが可能です。

なぜなら、先行きの見えない日本で現場は、経営の判断が常にブレない会社なら、その会社を信頼して“ついていこう”と思い、顧客の声に耳を傾け始めるからです。

会社は、永続する必要があり、永続させるには儲からなければならず、そのためには、顧客の声を聴き、必要とされる会社になり、利益を生み出すことが不可欠です。

経営者は代わりますが、変わらぬ経営理念を軸にブレない経営を実践し、会社の風土を築けば、現場が一つとなり、顧客になくてはならない会社には何が必要か?探り当てることができるのです。

そこで12回連載を終わり、今回からは全6回で“地域密着”をキーワードに顧客の支持を獲得している会社を事例に、経営理念により現場士気を向上させ、それを売り上げに結びつける仕組みを、解説いたします。


~スローガン『オーケーがそばにあって本当に良かったわ!』~

経営目標は『借入無しで年率30%成長の達成』。
『絶大な顧客満足度の創造』に全力をあげて挑戦し続けるスーパーマーケットのオーケーは、「高品質・Everyday Low Price」という経営方針を掲げ、首都圏と仙台あわせて60店舗展開中(2013年1月現在)です。

同社の強さは、同社の経営哲学をスローガン(経営理念を全員が共感できるように具体化した言葉)とし、現場士気を向上させる仕組みを構築したことです。

同社の経営理念は、「安心、安全な食材を地域最安値で提供し、顧客に支持され続ける」 で、そのために『高品質・Everyday Low Price(毎日が低価格)を強力に推進し、顧客に『オーケーがそばにあって本当に良かったわ!』と感じてもらうことなのですが、その取り組みとして、同社は顧客に『オーケーがそばにあって本当に良かったわ!』と言ってもらうファンクラブ、オーケークラブをつくっています。

オーケークラブ(2006年11月発足)入会金有料
特典:食料品について、当初の消費税相当額(3%)の割引(オーケークラブの会員のみ)

経営理念“地域最安値”は会員限定で消費税を還元することで実現していますが、そのために同社は、出来るだけ類似商品を重複させないよう、商品を絞り込み、品質も売価も似たり寄ったり、単に製造メーカーが違う、パッケージが違う、このような商品の中から、お客様に代わって、特徴のある商品、言い換えればセールスポイントが明確な商品を選択し、お客様が選びやすく買いやすい売場づくりを目指すことで、“地域最安値”だけではない、絶大な顧客満足(ファン)を勝ち取っています。


~経営理念でファンを増やす3つの要素~


経営理念「安心、安全な食材を地域最安値で提供し、顧客に支持され続ける」で他社と差異化するためには、達成可能だと現場が確信できるスローガンを日々実践することでワクワクする必要があります。そんな同社のヴィジョンは、2014年3月期 『借入無しで年率30%成長の達成』 です。

上記ヴィジョンに社員(パートも含め)・取引先・顧客が三位一体となり共感し、達成に向けて協力し合えば(社員(パートも含め)・取引先・顧客が同社のファンになれば)、売上げはアップし、掲げた利益率も実現可能です。

そこで同社は「安心、安全な食材を地域最安値で提供し、顧客に支持され続ける」という経営理念を、同社普遍の経営哲学『オーケーがそばにあって本当に良かったわ!』でもあるスローガンとリンクさせ、オーケーのファンとなる3つの要素で具体化することで、社員(パートも含め)・取引先・顧客に理解しやすい、以下の仕組みにしました。

オーケーのファンとなる3つの要素

  • 顧客に信頼される正直な商売
  • 社員に信頼される正直な商売
  • 取引先に信頼される正直な商売
     

*顧客・社員・取引先に信頼される仕組み <オネスト(正直)カード>

出来るだけ正確で、正直な商品情報をお客様にお知らせする

(売り上げに響くことがないようにと、本来ならバイヤーや店員が秘密にしたい情報も同店は顧客にすべて公開する)

例:只今販売しておりますグレープフルーツは、南アフリカ産で酸味が強い品種です。
フロリダ産の美味しいグレープフルーツは12月に入荷予定です。』

『長雨の影響で、レタスの品質が普段に比べ悪く、値段も高騰しています。
暫くの間、他の商品で代替されることをお薦めします。』

『6月21日から発泡酒が値下げになります。
お急ぎでなければ、6月21日までお待ちください。』

『本日販売しております西瓜は、日照不足のため糖度が不足しています。(糖度約10度)
お差し支え無ければ、他の商品のご利用をお薦めします。』

『相場が高騰しておりまして、次回の買付分(来月早々の予定)から値上げしなければ
ならなくなりました。値上げ前にお求めください。』

~ファンを増やし利益を生み出すには?~

もし、現場が不親切であれば、例え、商品を安全で、安心で、地域最安値で提供しても、経営理念の“顧客に支持され続ける”は実現不可能となり、売上げのアップは見込めなくなります。

なぜなら、“顧客に支持され続ける”ためには、現場が顧客に「安さ」以外の価値を提供し、顧客の変化に対応するため、現場を改善することが不可欠だからです。

同社は、経営理念に掲げている“地域最安値”という言葉を経営方針「高品質・Everyday Low Price」に、社内向けに“誠実な接客”をプラスして置き換え、同社の行動規範『謙虚、誠実、勤勉』を日々実践することで、現場が“誠実な接客”を戦力とできるような以下の仕組みを現場に導入しました。

*ガーベラ記章
『極めて謙虚で、極めて誠実、極めて勤勉』である社員に贈呈。売場に出る社員は全て着用を目標とする
謙虚、誠実、勤勉という意識から「安いから売れる」以外の発想を習慣付ける

*キャリアパス(昇進の仕組み)
チーフ・店長の就任予定時期と、就任のために必要な技能と指揮力を明示し、キャリアパス短縮のために他の部署でスキルアップしたい社員には、勤務時間以外の実務研修として、給料とは別に実務研修費が支払われる。

謙虚、誠実、勤勉という意識から「昇進」(誠実な接客をすること)のために努力する報酬

=給料以外の報酬(実務研修費)が可能


*人事プラン
営業部門の各職種ごとに、評価順位で、下位10%の人を自動的に配置転換する仕組みを実施。店長では店長の10%が降格になり、1年間勉強して出直すことになりのですが、ポストが無くて人事が停滞することがないため。

(新店の開設がヴィジョン達成への命題であるため、既存店の営業力(誠実な接客)を低下させず、競合に勝てる人材の早期育成のために人材の活性化が不可欠)


謙虚、誠実、勤勉という意識から「競争」を生む

=昇進(ポスト)の可能性を明示

同社は、“誠実”“謙虚”“勤勉”を現場の行動規範として意識させる機会として、上記仕組みを導入し、あえて業績が良い時に、毎年人員整理を行って、人材の活性化を図り、各自が力を発揮して、業績が悪くならないよう常に気持ちを引き締めることで、お客様に信頼され、お取引先様からも可愛がられ、仕事を熟知し手抜きしない風土を現場に根付かせ、誠実な接客によりファンを増やし(顧客数を増やす)、売上げをアップさせているのです。


オーケースーパーHP

http://www.ok-corporation.co.jp/index.html

 

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