昨日、僕の手元に『「きれい」をつくるココロの処方箋』が届きました。
あらためて一冊にまとまった姿を見て、自分で書いた
とは思えないほどの出来映えに、かなり喜んでおります。
まもなく発売。アマゾンでも予約注文できるようになりま
したので、ぜひ読んでみて下さいね。
さあ、それでは本編です。
電車内で、マスクをしている人を見かけますが、インフルエンザというよりは、もう花粉症予防の季節なのかな?と思います。
毎年、この季節には花粉症テーマで記事を書かせてもらっていますが、今回は、早めに予防策をお届けしたいと思います。
■食べ物が、やたらと奥歯にはさまるようなら要注意。
ほうれんそうや、海草類、お肉などが奥歯にはさまるようなら、歯茎が腫れているサイン。食べ物がはさまるのは、歯茎がやせて起こるのではなく、歯茎がむくんで腫れているからなのです。
こんな状態では、鼻腔の中の粘膜もむくみやすくなり、花粉がとぶ季節にはアレルギー症状へとつながっていきます。要は、全身の粘膜の水分代謝がうまくいっていないということ。
水分代謝の低下は、とくに、栄養分を吸収する小腸粘膜のむくみに反映し、栄養分を吸収しにくくなるばかりか、腸内において、免疫細胞や腸内細菌の活動が忙しくなり、胃腸が荒れやすくなります。
胃のもたれ、食欲不振、逆に、食欲過剰、そして、歯茎の腫れ。こんな体質の人に花粉症が多い。なんだか歯に挟まるな、と思うようなら、思い切って食事の途中で、お肉や海藻など、歯に挟まりやすいものは食べないようにしましょう。
この時期、できるだけ唾液が出るように、ゆっくりとすりつぶして食べるような食材が、花粉症を最小限に抑える秘訣となります。
■水分代謝を高めよう。
花粉症体質の共通点は、僕が見る限り、濃い味付けのものが好きな人。また水分もコーヒー、紅茶などで摂る人が多いです。つまり、水をそのままで、あまり飲まない。
水は、万物の溶剤と呼ばれるほど、ものを溶かす力は唯一無二の力をもっています。カラダの中の余分な沈着物も豊富な水があれば溶けて体外に出されます。
ところが、花粉症になる人は、水を飲むのが苦手な人が多いのです。コーヒー、紅茶、アルコールは、水分と言っても、逆に血液を濃くしてしまう場合があります。
すると、細い細い毛細血管から出来ている腎臓の中の濾過器が詰まってしまって、よけいに水分代謝力が低下します。
先ほども書いたように、この時期の水分代謝の低下は、全身の粘膜のむくみを誘導します。結果、鼻腔にも水分が沈殿してしまうことになるのです。
できるだけ、水を飲みましょう。良質のミネラルウォーターを飲むことで、各所にたまった淀んだ水分を体外へ押し出し、腎臓の負担を軽減してやることが大事です。
■憤懣(ふんまん)やるかたない思いは、腎臓の水分代謝の低下を招く
東洋医学では、腎臓と肝臓の関係を相生(そうせい)の関係と呼び、冬=腎臓、春=肝臓とに季節の割当があります。腎臓は、肝臓にとって親。肝臓は、腎臓にとって子。
肝臓は、入って来た食べ物をカラダに「受け入れる臓器」。腎臓は、食べ物が血となった後、それを濾過しながら「捨てる臓器」。
春には、新しい情報や食べものも多彩になりますから、カラダから余分なものを「捨てる」ことが必要になる時期です。
ところが、本来「捨てる」こと担当する腎臓が、古い価値観をたてに抵抗していると、冬から春に移行する季節には腎臓と肝臓との間で、古きものと新しきものの対決が起きるのです。
子供(肝)は、自分の力で、新しい挑戦をしたがります。見守る親(腎)の方は、古い価値観で子供の挑戦に口を出そうとします。
ちょっと想像してみて下さい。娘を持つ父親と、適齢期となったその娘が彼と結婚をしようとするとき。
「あんなやつとの結婚は許さん!」とお父さん。
「どうして私の幸せを認めてくれないのよ?」と娘。
すったもんだの末、最後の最後には、「お前が幸せになるのなら」とたいていはお父さんの方が折れます。内心は憤懣やるかたない思いがいっぱいであっても、娘の決めたことを尊重してやろうとするのです。
お父さんの憤懣やるかたない思い。古き良き、娘との小さい頃の思い出。そっと涙を流し、おれは娘のために自分のこだわりを捨てているのだ、と憤懣やるかたない思い抱きつつ、娘の幸せを祈ります。
そうした思いが、結婚式当日、お父さんの鼻水となって現れます。こだわりを捨てつつも、憤懣やるかたない思いは残っている。鼻水は、カラダが示すこうした健気なメッセージだったりするのです。
捨てる時は、思い切って。憤懣やるかたない思いや、後悔することなどないように。昔の書類や本など、この時期に整理しておくことが、心理的な花粉症体質を予防してくれるのです。