menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第5話 債務者のルール

あなたの会社と資産を守る一手

今、手がけている案件のひとつに「都心に自社ビルをもつ会社」がある。
 
外から見たら立派なビルで、大きな会社の看板。中に入ると立派な案内図がかかげられている。
ところが、このビルは他のビルと違う点がひとつある。
 
入居している店や会社がないのです。
 
「都心に自社ビルをもちたがる会社」の多くが、ビルを購入する資金を借入でまかなう。これは決して偶然の帰結ではない。実際、自社ビルは「みえ」や「ステータス」で購入する経営者が多いからです。「みえ」というくらいだから全額自己資金の現金で買えるわけでもなく当然の結果として銀行融資に頼ることになります。
 
ところが、賃貸と自社ビルとでは、その会社の財務に与える影響は大きく異なるのです。
 
賃貸であれば家賃が経費になるけれど、自社ビルの購入資金の返済元金は経費になることはなく、また家賃がなくなるので利益が増加してしまう。その結果税負担が増え、資金繰りが苦しくなるのです。
 
自社ビルを持ち一部を賃貸にしても景気に影響され、今回のような、「がら空き」のじたいが生じることもあるわけです。
 
自己資金が潤沢な上場企業ならまだしも、中小企業なら不動産のような固定資産をもつことはある程度リスクなのです。
 
それでも、もちたかったら、利益を生み出すものを選ぶべきだと思う。
 
店舗とか事業所向けのビルではなく、賃貸住宅(アパート)で所有するとか・・・。
 
そういえば、ふと思い出したけれど、自社ビルをもっていてうまくいっている会社A社は、4分の1を店舗として賃貸にして、それだけでも年間十数パーセントの利回りだった。A社の場合、「テナントに買ってもらった」という言い方がふさわしいと思った。こんなケースでないと自社ビルをもったがために破たん・・・という結果もありえる時代なのです。

 

第4話 債務者のルール前のページ

第6話 債務者のルール次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第63話 手元キャッシュを最大化する経営(9)

  2. 第50話 魅力的な不動産でも、銀行融資のハードルが高いものには手を出すな

  3. 第4話 債務者のルール

最新の経営コラム

  1. 「辞める理由のないお志事をしよう!」(角田識之の社長学2.0 9月29日号)

  2. 第78回『今、日本と海外はどう動いているのか?』~北海道、沖縄、韓国ソウル、インドネシア視察報告~

  3. 第172回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方94「美味しいお茶の入れ方」と「丁寧なお見送り」

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 税務・会計

    第36回 危機に備えて売り物、売り先、売り方の柱をいくつか持ちなさい
  2. 製造業

    第309号 自社の実力は、モノづくりの6段階のレベルで把握せよ(5)
  3. 社員教育・営業

    第48話 成長課題 管理職の部下育成術(48)
  4. マネジメント

    情報を制するものが勝利を手にする(16)相撲に負けて勝負で勝つ...
  5. 新技術・商品

    第44話 陸前高田から中小企業が学べること!
keyboard_arrow_up