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戦略・戦術

第269号 中小企業が海外進出に成功する、3つの条件

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 「海外販路開拓ツアー」もスタートしてから早13年が経過し、毎年のように中国・AESAN地区の海外進出に成功する企業が生まれている。私は、ツアーに参加される中小企業経営者と共に商談や視察を行い、一緒に過ごす時間を持つ中で、海外進出に成功する経営者の共通点が実感として見えてきた。

 その成功要因となる共通点は3つある。一つ目は、 『社長が毎月、1人で現地に赴くこと』。ここでのキーワードは「毎月」「1人」だ。年6回程度開催している海外ツアーおいて、初めて訪問する国の商談会に出席し、2ヵ月以内に再訪することが第一歩となる。要はこの2ヵ月の間に商談を進捗させるスピード感と意欲が必要で、この間に動かなければ商談は白紙になると考えた方がいい。また毎月通うことで地元のビジネスパートナーとの信頼関係が強固になることも大きな理由である。そして毎回、社長自ら(=1人)動かなければ商談はまとまらない。さらに途中で社員に任せてしまうとビジネスが継続せず、一回切りの取引で終わってしまうことも多いのだ。

 二つ目は、『現地で稼いだ金は、原則的に現地で使うこと』。現地の売上を、日本での資金にするのではなく、今後の更なる市場開拓のために現地で使うということだ。1億人の日本市場ではなく、30億人の中国・AESAN市場を将来の市場として捉えるべきなのである。

 そして、三つ目は『現地社員の起業をサポートする、というスタンスを持つこと』。これは現地スタッフを雇うことになった際の心得である。ビジネスは進出した国々に対しての“恩返し”という謙虚な気持ちを持つことが大切で、親交のある日本人オーナーは、皆この意識が高いように思う。

 このように、社長自ら足繁く現地に通う中で、信頼できるビジネスパートナーに出会い、関係を強化することでビジネスをステップアップさせていくことが可能となるのである。

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