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社長業

Vol.126 社長の本気度を示しつづける

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 この夏を過ぎて、経営環境の変化の方向性が、かなりハッキリ見えてき始めた。
 
 マンション業界の倒産は特に目立つし、ニュースにはならないが「ゆとり償還」で家を購入し、デフォルトになっている個人も相当数に上っている。
 
 鉄、非鉄関連の相場もピークを打った様相を示し始め、オイルも一頃の異常な高騰も終焉しつつある。
 
 様々な業界で、まさに潮目が変わった。
 
 環境が変われば、当然のことながら、自社の戦略の方向性も変えなければならないし重点施策、新規の取り組みも今年の後半に向けて、発表されたことと思う。
 
 その時、一番大切なコトは、一番大切な経営資源である社長の時間を、いかに新規の取り組みに部下とともに、突っ込んでいくか?ということである。
 
 どんなに会議や個別指示で、方向性を示そうが、社員にはなかなか伝わらないし、そもそも、それだけの危機意識を持っているわけではない。おのずと取り組みが甘くなるし、スピードもおそい。結局、上手くいかないケースが目立ってくる。
 
 以前、世界的に有名な企業の日本法人社長が、企業の体質転換の難事業に取り組んだとき、CS(顧客満足)の徹底が重要な鍵の一つであったために約5年間毎月CS会議に出席し現場の声に耳を傾け、その浸透度合いを自らの五感で確かめながら改革を進めていった。
 
 外資のトップともなれば月に数度アメリカに出張も月一とはいえ会議に出続けることは困難を極める。出ること自体で社長の本気度も伝わるし社員もやらざるを得ない。
 
 ある地方の中核都市の地域一番店を経営している社長は、2年後に高速道路が開通することでそのエリア全域の中心都市と2時間で結ばれることに恐怖とチャンスを見出した。
 
 早速、主だった店長と中心都市で研修をかねて一生懸命遊んでいる。頭で理解すると同時に体で感じないと商売にならないからだ。もちろん社長も常に一緒だ。
 
 幹部といえども社長とは見方が違うし会社の一大事を任せるわけにはいかないし、社長一人でできることでもない。
 
 自社を取り巻く環境が大きく変わっていく今こそ社長が感じている問題意識を社内で明確にし改革に打って出、外圧を使ってでも、やり抜かなければならない。
 
 利益が出ていれば社内はマンネリ化しやすく、幹部が年配になればなるほど変化を嫌うようになってくる。これは人の常である。赤字になってからでは遅すぎる。
 
 社長の本気度は、口に出す回数と突っ込む時間数、関わりあう回数と社員は見る。

 

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