menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

社長業

Vol.166 新しい商品群を創りだすと高く売れる

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 昨夜は、関東地方も強風の影響で電車がストップして大混乱。天気予報の精度もたいしたもので、朝の通勤時間から、雨対策バッチリの女性がたくさんいた。
 中でも目を引くのが「レインブーツ」なる履物。ハッキリ言えばゴム長靴である。色はカラフルでデザインもいろいろ。有名ブランドモノから、ファスナーまでついて履きやすいものまで様々である。
 しかも5,000~10,000円と結構いい値段である。
 長靴からレインブーツへと機能を少し加え新しい商品群の誕生である。

 ちょっと思いつくだけでも、ケーキはスウィーツに替り、ジャムはコンフィチュール、酢だってヴィネガー、ちり紙はティッシュになっている。
 チョコレートだって「ショコラ」とフランス語で名前をよぶと、なんとなく高級に思えるのは私だけだろうか?
 昼ご飯ならランチ、女の子の飲み会は「女子会」だと、オシャレになってしまうし、サイフの紐も緩みがちになる。

 職業だって、パティシエ、バリスタ、コンシェルジェ・・・どうも外来語にまだまだ劣等感があるのか、皆カッコ良く聞こえるし、求人もやりやすくなる。

 住宅の増改築だって、リフォームにリノベーションと、少しニュアンス、厳密な定義はちがっても高付加価値型に変わったように思える。相変わらず「増改築」でチラシを打っても、センスのいい家になりそうもなく、問い合わせや収益は期待できそうにない。

 どんな商品だってサービスだって、お客様・消費者は、新しく思えるもの、高級に感じるもの、センスのいいものを選びたがっている。また、それを知っている自分が好きなのであり、優越感という満足を買っている。ましてやギフトには不可欠の要素だ。
 
 世の中に全くないもので勝負できるに越したことはないが、現実はなかなか厳しい。今ある商品にほんの少し付加価値をつけ、別の名前をつけてカテゴリーを僅かにずらすだけで、消費者の心理上は別アイテムにすることができる。

 「女子会」は、居酒屋チェーンのモンテローザが最初の名付け親のようだが、上手いネーミングであり一気に全国区になっていった。

 中小企業でも充分に大手と渡り合える戦術であるし、挑戦しない手はない。ただし、自社が本家であり最初の発案者であり、NO.1であることを言い続けないと、美味しいところを大手に持っていかれてしまう。
 世はインターネット、ウィキペディアの時代であり、皆んな、何かあるとすぐ調べる。充分に戦える。

Vol.165 会社の老化現象は、こんなとこにも顕れる前のページ

Vol.167 「直接に販売すること」と「間接販売」のちがい次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連記事

  1. Vol.160 成長市場の中の安定市場を獲る

  2. Vol.18 事業の後継が完了する時

  3. Vol.158 企業の緩み「10の兆し」

最新の経営コラム

  1. 第134回『SHOーTIME 大谷翔平』(著:ジェフ・フレッチャー、翻訳:タカ大丸)

  2. 第五十八話 店のシャッターを看板代わりにしてコミュニケーションを図る焼鳥屋 その2

  3. 第270回 社長の分身をつくる

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 戦略・戦術

    第12回 ネット不祥事などが起きない継続する職場環境作り
  2. キーワード

    第160回 瑠之亜(るのあ)珈琲
  3. 人間学・古典

    第22講 「言志四録その22」聖人は、九族を親しむ。
  4. 教養

    第94回『人間関係が一気にうまくいく ねぎらいの魔法』(著:兼重日奈子)
  5. 社員教育・営業

    第49話 成長課題 管理職の部下育成術(49)
keyboard_arrow_up