menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

後継者

第13回 親側の教育 明るくリスク管理

欧米資産家に学ぶ二世教育

「ご家族のリスク管理としてどんなことされています?」と聞くと、その社長はしばらく考えてから
「イヤー、地震のための非常用パックを用意しているくらいですかねー」と答えた。

日本人はリスク管理に甘いといわれる。会社はともかく「家族のリスク管理」まではなかなか気が回らない。


家族にとって最大リスクの一つが「稼ぎ手に万が一のことがあること」であろう。
「生命保険をかけているから生活は大丈夫」、で大丈夫だろうか?
自社株の承継がある場合は相続対策、遺言書への心配りが必要だが、
子供が社会人として育っていくのを見届ける役も考えておきたい。


欧米では「名付け親」的な人物に加え、昨今はキャリア等の相談にのって貰える
個人的な「メンター」が必要だと考える親が増えてきている。
頼れるメンターに 恵まれたら、それこそ有力なリスク管理になるに違いない。
両親が健在であっても大いに役立ってくれよう。
「親の跡をつぐべきか、起業に関して、相続税が払えるだろうか」など親には言いづらいことが相談できる。


欧米の資産家がよく問題にするのは、配偶者からの離婚の請求
(自社株の買取、資産の分与など)、スキャンダル、誘拐などに対するリスク管理である。
弁護士、警備会社は勿論のこと、スキャンダルに備えてPR会社まで
まきこんだリスク管理プランをたてていると聞くと感心してしまう。
日本の資産家は「節税はしたいが、いくら合法的と言われても脱税なんて報道されたらと大変」
とメディアリスクを恐れる人が多い。

種々のリスクを想定しそれらに備えることは必要だが、その際恐怖心に支配されないことが肝心だ。
「誘拐されたら大変だから、外へ出すのは止めよう。」ではろくな子供に育たない。
やれ地震だ新型インフルエンザだ、ナイフで刺されるリスクなどいちいち心を騒がせていたのでは
折角の人生が楽しくなくなってしまう。
恐怖心は体に悪いし、意欲をなくさせ、過保護な子どもを作ってしまう。
リスク管理をする際は「リスクを楽しむ」くらいの態度が必要だ。



榊原節子     

第12回 親側の教育 最強の相続対策前のページ

第14回 親側の教育 グローバルな視点次のページ

関連記事

  1. 第34回 家族マターは全員一致

  2. 第17回 見かけを磨け

  3. 第59回 富裕層ネットワークの活用

最新の経営コラム

  1. 195軒目 「麓寿庵 @京都市 〜旧今尾景年宅の古民家で秘宝のわらび餅」

  2. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2025年4月9日号)

  3. 第376回 社長が「陰謀論」にハマるワケ

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. キーワード

    第83回インバウンド観光客の誘客は《先入観のない外国人目線》で考えよう!~海外か...
  2. 新技術・商品

    第77話 今年下半期に私が買ったもの!
  3. 新技術・商品

    第85話 ブータンの「ABC」 *「D」もあり
  4. コミュニケーション

    第69回 心の距離が近づく 寒くなる時季の言葉、健康を気づかうフレーズ
  5. 人間学・古典

    第22講 「言志四録その22」聖人は、九族を親しむ。
keyboard_arrow_up
menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ