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後継者

第33回 こんな二世がいい

欧米資産家に学ぶ二世教育

 

ある経営団体のトップの方に、彼自身オーナー企業の二代目でもあるのだが、後継者としての必要な資質は何かをリストアップしてもらった。

変化に対応する能力

●将来への方向を指し示す能力

●自分より優れた人材を招き、やりがいを感じさせることができる(人の能力を引き出せる)

●空気が読める

●気配りができる

●大らか

●軸がブレない(ビジョン、使命感) 

こうした資質は、生まれながらもあるだろうが、実は後天的に培われていく面が大きいように思う。イギリス再興の功労者とされるサッチャー元首相の政治的素養は父親との食事時の政治談議によって育まれたという。食事をともにしながら、或いは旅行の車中で、「店舗網をもっと全国に拡げようと思うが、どこで、優先度はどうつける?」「社員がすぐ辞めてしまうが、君ならどんな方策をとるか」など、当面する問題をテーマにした対話型でのマンツーマン教育は極めて有効であろう。 

しかし、現実には多くの経営者が自分の後継者に不満を抱く。自分と同じような感性、考えを持つ人物を好むのだが、クローン的二世が育つと、「小粒だ、物足らない」という。といって、新人類的元気モリモリ型だと、コレまた大いに面白くない。 

世代格差はそもそも古代エジプトより存在し、現役世代にとって、次世代というのは何かにつけて気に入らないのだ。それが当たり前の姿で、それでいつの時代でも「今どきの若いものはどうしようもない」という発言に繋がる。

世の中は絶えず変化している。ましてや変化の激しい昨今、自分と同じような考えでない、髪を染めている、言動が気にくわないというだけで否定してしまうのはどうだろうか。

「こんなモンだ」くらいに構えていた方がいいのではないか。若い世代をあまり抑えつけると「無気力」というしっぺ返しが待っているような気がしてならないのだが。

榊原節子

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