■オールフリーガーデン
梅雨が明け暑い夏が到来し、ビール、アイスクリーム、かき氷、スイカなどの季節となったが、今年はこれにノンアルコールビールも加わった。
サントリーが7月5~16日に、六本木の東京ミッドタウンに期間限定オープンした「オールフリーガーデン」は、ノンアルコールビールのみを販売するビアガーデンで、営業時間も11~17時と昼間に限定、オールフリーが無料で付くカレーなどが用意されていたので、ビジネスマンのランチや子供連れ主婦の休憩などに利用され、話題となった。
日本のノンアルコールビールは、世界で初めてアルコール分0.00%を達成した「キリンフリー」が2009年に発売されて350万ケースを販売するなど大きな反響を呼び、2010年にサントリー、サッポロなども参入して市場が拡大したが、当初は車を運転する人が「ビールの代替品」として飲むという位置づけだった。
しかし、最近は主婦が家事の間に飲んだり、ビジネスマンが残業の時の気分転換に飲むなど、代替品ではなくジュースやお茶などと同様にノンアルコール飲料の一つとして飲まれ始め、販売量も2011年は2,830万ケース(+131%、ノンアルコール酎ハイなど含む)、2012年1~6月は1,760万ケース(対前年同期1.7倍)と拡大し、新たな市場を形成し始めている。
■ベン&ジェリーズ表参道店
アイスクリームでは、表参道ヒルズの青山通り寄りにできた「ベン&ジェリーズ」に連日のように行列ができている。
私も並んで「チェリー・ガルシア(チェリー+チョコレート)」というアイスを食べてみたが、これは「グレイトフルデッド」というロックバンドのギタリスト、「ジェリー・ガルシア」が命名したこの店で一番人気のアイスで、スッキリしていて美味しかった。
この店に行列ができているのは、4月14日のオープン初日に通常380円の定番品を無料配布したことがキッカケだ。
この日は雨の中、11時の開店を前にショップ前から約300mの列ができ、「待ち時間120分以上」という看板も立ったというが、それが話題となり、その後も行列ができる日が続いている。
アイスクリーム店の行列では、バブル期の1980年代に夜の西麻布で行列ができていた「ホブソンズ」や、六本木ヒルズ向かいにある店員さんが歌いながらアイスクリームを作る「コールド・ストーン・クリーマリー」、新宿マルイ一階のイタリア・トリノ生まれの「GROM(グロム)」などが思い出されるが、みんなが並んでいると自分も食べてみたくなるから不思議だ。
無料配布により注目を集めるというベン&ジェリーズのやり方は、集客という点で参考になる事例ではないか。
======== DATA =========
●オールフリー
http://suntory.jp/ALLFREE/
●ベン&ジェリーズ(BEN&JERRY’S)
http://www.benjerry.jp/
所在地:渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館 1F
tel:03-5772-1724
営業時間 :11:00~21:00、日曜日:~20:00
●コールド・ストーン・クリーマリー
http://www.coldstonecreamery.co.jp/
●グロム
http://www.grom.jp/