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- 作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)
- Vol.148 我社の次の業績牽引車をつねに準備する
先週、あるエンジニアリング会社の社長のお招きで、工場・研究棟を見せていただいた。
検査機器、分析機器が所狭しと並んでいて、すでに実用化され機能アップの研究途中のモノや、性能試験に合格し、これから実走機として最終仕上げ後に出荷される製品など様々、用意されていた。
国内メーカーに納める製品は、当然ながら全自動モノが多く、同じような機能ながら中国や途上国のメーカーに出荷される製品は、半手動型からハイテク型まで取引先によって違ってくる。
それでも製品の性質上、ココムCOCOM(現、ワッセナー・アレンジメント)への配慮も必要となり、簡単に輸出拡大へと注力出来ないことも難題の一つである。
話しは、中国への進出や、次の開発機器へと次々拡がっていったが、「今度、国内市場に投じる自動検査ロボット」は非常に興味深い製品であった。まだ、社外秘のため詳細をお伝えできないのが残念であるが、いずれ特殊用途の分野で必需機器となるであろう。
世の中の不平不満や、危険、煩雑、人海戦術によるコストアップやバラツキの是正など、産業関連の問題が、このK社長のもとに持ち込まれ、社長独特の市場分析や開発可能性(世の中にないものを我社が手掛ける)の検討から、開発プロジェクトの選定がおこなわれる。
開発アイデアの独創性や市場規模など、大手に伍して高付加価値で勝っていくには、自社独特のマーケティングノウハウが必要になってくる。
来週は、中~高齢者市場にあって10店舗近くを展開している東京郊外のOG社長を訪ね今後のFC展開についてお話を伺ってくる予定である。
すでに数年前から実営業をしており、都内では業績も好調。しかしながら地方都市で、どこまで業績が上がっていくか?また販売、店舗運営、立地などのノウハウ構築に時間を掛けていた。社長曰く「ほぼ全国展開できるメドが立った」と。
月末には地方の10万都市の店舗も見学させていただく。頭で考えると、いろんな業種との相乗効果が考えられるが、現在までのいくつかの実証実験では、思ったほどの業績効果は見られず一店一店の作り込みが基本であるとOG社長は言っておられた。この事業も了解が取れれば、いずれ皆さんに紹介したい。
いづれの社長も、好調時に早くから次の事業の卵を温め、成功と失敗の中から収益柱を強く太くして行っている。時間も金もそして人材も投入しなければならない。
その努力の結果、次の業績の牽引車(事業)と牽引者(次期、経営者)が、掌に乗る。